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ビットコインと円との大きな違い

 円は日本の法定通貨である。国は法定通貨を定めることで、その通貨を「決済手段として使う権利」が定められる。通常、国はひとつの法定通貨を有している。法定通貨が持つ、この「決済手段として使う権利」は「強制通用力」と呼ばれる。日銀券を用いて支払いを行った場合には、相手がその受取りを拒絶することができないという「法貨としての強制通用力」を持っている。

 現在、日本で使うことのできるお札は22種類ある。この「使うことができる」ということを「強制通用力がある」と言い、日銀券は日銀法で法貨として無制限に通用すると定められている。ただし、補助貨幣などの貨幣には一定の制限があり、硬貨の場合は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第7条」により、同じ硬貨は20枚まで強制通用力を有していると定められている。

 強制通用力を認められた貨幣による決済は、額面で表示された価値の限度で最終的な決済と認められ、受け取る相手側はこれを拒否できない。つまり、日本国内で円を使う場合に、日銀券は制限なく使用できる。反対に強制通用力の無いものでは、決済を拒否できることになる。

 日本における通貨の「円」とビットコインなどの仮想通貨などとの大きな違いは、この通貨の強制通用力の有無ということになろう。さらに法定通貨と強制通用力で守られた「通貨」は交換力が保証される。つまり流動性が保証される。これに対して仮想通貨はこういった交換力の保証がない。

 法律で守られていないビットコインと法定通貨である円が、もし同じような利用価値を有することになるとなれば、日本の国民が法律を遵守することがなくなり、法律というかそれを制定する国への信用度が極度に低下する場合となろう。

 いまの日本では日銀が国債を異常な規模で購入していようが、いまのところ国や国債、そして円に対する信認は非常に強い。日本国債の利回りが低位で推移し続けているのも国への信認が背後にあり、それは国の法律に守られた円に対する信認が強いことも示している。

 また、日本国内での商取引が極めて閉鎖的であることで、円の使い勝手が良いことなどがあり、国際的に流動性の高いドルなど他の通貨がそれほど流通していない要因となっている。日本の物価が安定していることで、円の価格変動リスクが極めて少ないことも大きく影響していよう。

 これに対してビットコインなどは極めて価格変動リスクが大きいこともあり、投機的な利用はさておき、通貨として利用が日本国内で拡がることは現状は考えづらいのである。

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