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ブラック部活動 子どもと先生の苦しみに向き合う [ 内田 良 ]
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もちろん、それはいきなりは変えられない、綺麗事なんじゃないかという話もあるでしょう。だからこそ、学校と家庭と地域のあり方はもっときちんと考えていく必要があります。家庭からすれば、共働きだと特に学校教育への依存度は高くならざるを得ず、子供を学校に預けているのだから学校がここまで面倒を見てくれて当然だ、という話にやはりなりやすい。学校側も生徒を受け入れるからにはこういう指導を授業だけでなく課外、部活動においてもやりましょうということで、どんどん子供の人生における学校の役割が拡大(というか、肥大)していきます。
子供の側も、本書で繰り返し指摘されているとおり、何かに取り組む、学業以外の価値を見出す、一生涯付き合える友人を見つけ、目標に向かって努力する… 様々なメリットが有る一方、それを支える教師の役割も責任も重大になりすぎているというのは事実でありましょう。
思い返せば、30年前は私は数学研究会やらバレーボール部やら草野球やらに精を出していたわけですけど、実際その後大人になって、部活動が私の行動に与えている影響はとても大きいのは間違いありません。楽しいことも嫌なこともあったけど、学校と家庭とも違う、サードプレイス的なゆとりを持てたのは間違いなくこの手の課外活動があったからです。
その後、私も学校教育というフォーマットは大学卒業後四半世紀そのままになっているわけで、いざ子供の運動会とか学園祭とかに足を向けてみると、やっぱり時代にそって学校もどんどん変わっていっているというのが分かるのです。まず何よりも先生は生徒を殴っていない。素晴らしいことだと思うんですよね。
そして、アクティブ・ラーニングだ、プログラミング教育だ、英語指導だと新しいカリキュラムがどんどん組み入れられ、大学入試も改革されていくなかで、やはり小学校中学校高校も今日的なあり方とは何かを考え、再定義されていく必要があるのでしょう。
学校が問い直されれば、当然部活動も、教師の重責も考えるきっかけになるわけで、このテーマで最後まで突っ走った内田さんも、それで良しとした東洋館出版も偉いと思います。人間のいちばん大事な若い頃という時間を担う学校の責任もやりがいもちゃんと睨んだ上で、具体的な対応策も踏まえて議論を整理できているという点で、この本はむしろ読む人の人生を見返すためのツールとして役に立つんじゃないかと思います。
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