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スズメバチに50分間刺されて死亡 なぜ女性を救えなかったか - 「週刊文春」編集部


スズメバチの特徴は攻撃性の高さ ©共同通信社

 愛媛県大洲市で先月11日、車いすの女性がスズメバチの群れにおよそ50分間にわたり襲われ、死亡するという痛ましい事故が起きた。

 午後4時頃、市内の福祉施設でデイサービスを受け終えた菊地チヱ子さん(87)が、自宅近くで送迎車を降り、付き添いの男性職員と電動車いすで移動していたところ、突如、スズメバチの大群が襲いかかったのだ。

「男性職員は一旦女性から離れて施設に連絡。助けようとしたが、大量のスズメバチがいて近づけなかったと話しています。約15分後に救急隊員が駆けつけましたが、すでに安全が確保されているものと思い、防護服を用意していなかった。ハチの数が減るのを待って救助した時には、すでに50分が経過。菊地さんはおよそ150箇所を刺され、搬送先の病院で翌日死亡しました」(社会部記者)

 現場は山あいに集落が点在する地域で、菊地さん宅近くの空き家の軒下でスズメバチの巣が発見されている。

 毎年、全国で約20人が死亡するというスズメバチ被害。特に今年は、地域を問わず被害のニュースが目立つ。

 駆除業者が話す。

「スズメバチは夏から秋にかけて攻撃性を増しますが、150回も刺されるというのは聞いたことがありません。その数倍の数のハチがいる大きな巣だったはずです。民家に巣を発見した場合、所有者がわかっていれば対応のしようもあるのですが、巣の駆除にはお金がかかりますから、今回のように空き家に出来てしまったら行政に頼るしかありません。自治体によっては業者にボランティアで駆除を要請する場合もありますし、近所の人がお金を出し合って駆除するケースもみられます」(想和環境エンジニアリング・早川佳宏会長)

 ハチに刺されることによって起こるアナフィラキシーショックは、血圧の低下や呼吸困難を招き、最悪の場合、死に至ることもある。

「黒い服を着ている人や香水などの強い匂いに反応するという説もありますが、はっきりしたことはわかっておらず、結局のところ運でしかありません。巣を見つけたらすぐにその場を離れ、通報していただきたい」(同前)

 スズメバチの活動期は秋いっぱい続くという。まだまだ用心が必要だ。

(「週刊文春」編集部)

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