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仕事:「自分の能力と、自分の時間で、社会の問題にとりかかり、担当部分を解決し、お金をもらう」 心療内科と産業医

選挙も公示され選挙戦が始まりました。色々な公約が出ていますが、働き方改革について興味深い記事、電通元勤務者の手記をバズフィードの岩永さんからFBで紹介いただきました。(慚愧の値打ちもない【連載】ひろのぶ雑記)広告業界の特殊性を示してくれた記事ですが、その中にある心療内科という領域についてまた少し考えてみたいと思います。

ちなみにこの記事は電通を愛しながら早期退職された方の手記で、単に電通を批判している記事ではありません。本当日本の企業の働き方、特に広告業界における特殊性が見えます。

>私の心と体に徐々にダメージを与え、24年間の会社員生活で、私は1ヶ月以上の入院を、じつに4回もすることとなった。
>診断書は「過労」であったり、「血液検査で判明した肝機能の低下」であったりで、内科への入院だったのだが、今思えば多分に心療内科の治療を必要としていたのだろう。
そうだと思います。ただここに書かれているように心療内科領域疾患の原因は「気持ち」のせいなのですが、正直身体症状がもう出てているほど重篤なため、放置すると自殺含めて命にかかわる疾患となります。そして検査の異常含め身体症状が出てしまうと心を原因にしたくないのは人情です。
>だが、私自身、うすうす心の問題だとは感じていたが、心療内科や精神科を受診することは今後の会社員人生を絶ってしまうのではないかという恐れがあり、内科病棟の4人部屋でただ静かに横になることを選んだ。
これも昔からある問題です。気の病で体を壊すなんてビジネスマンとしてあってはならないと皆さんがどうしても思ってしまうんですよね。やっと最近になってうつ病などの精神科、心療内科の疾患概念が社会に浸透してきましたのでなんとか周りが認識してくれるようになりましたが、正しい対応しないとこの疾患命に関わります。
> 自己方針を決めてからは入院することはなくなった。
そう。しっかり休みを取る、仕事を適宜休みながらやることが治療なのです。もちろん向精神薬と言われる薬も非常時には使います。ただ原因を改善しないと、つまり仕事を調整しないと正直薬は増えていくだけになります。そして精神科、心療内科の医師の腕も当たり外れが多いため、薬漬けになってしまう人がまだたくさんいるのです。

>「仕事」というのは、「自分の出来る能力と、自分の使える時間で、社会に存在する問題にとりかかり、自分の担当部分を解決し、自分の分のお金をもらう」ことだと私はシンプルに考えている。
 本当これです。ただ自分の仕事が社会の役にたつことでモチベーションを高め、組織の中で無理を強います。そして徐々にストレス耐性レベルが上がっていくのですが、時折休まないと悲劇を生みます。人間許容できるストレスの量が時間によっても違いますので、どれが100%正しい対応なんて今は答えはありません。ただ一つだけ言えることは、潰れたら絶対休む。できれば潰れそうな時に休む。これしかないのです。

そして休んでも大丈夫なようために組織があります。同志という強い仲間で結びついた強靭な組織が。可能なら産業医がこういう時の対応力をもっと知っているといいのですが。

例の事件に対しての記述です。
>「まだ会社にいる しんどい」
みたいな内容だったと思う。私はそれに反射的に
「おれも会社で徹夜 がんばろう」
この内容を責めることはできません。だって彼は彼女を、それこそ同志を応援しただけなのです。心療内科領域の治療は言葉を含め本当難しいのです。
 NHKの市川さんから情報です。
>日本人は「仕事の場で、自分は必要とされている」と感じることが、健康状態の良さに関連しているらしい。働き方革命は大切だけど、「勤務時間」を減らそうとする余り、「必要とされてる感」まで奪ってしまわないよう気を付ける必要がある。
難しいですけど、「自分の能力と、自分の時間で、社会の問題にとりかかり、担当部分を解決し、お金をもらう」という仕事を体を壊すことなくやっていける労働環境が必要です。その意味で「働き方改革」をしっかり導いて欲しいと感じています。そこにできる産業医、つまりできる医師がもっと関与すべきと感じています。

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