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記事 弁護士

不起訴の条件

2010年02月03日 08:20

早川忠孝

同じ不起訴でも色々な種類がある。
そもそも罪に当たらないということで不起訴にする場合は、罪に当たらず、となる。

嫌疑不十分ということもある。
犯罪事実を立証できるだけの証拠がない場合の不起訴処分は、これである。
必ずしも犯罪事実がないと断定できるわけではないが、法廷で立証することが難しい場合は、嫌疑不十分になるだろう。

起訴猶予ということもある。
犯罪事実はあるが、軽微な事件で実害が殆ど生じていないで、被疑者も反省しており、あえて処罰を求めるまでの必要がないと検察官が認める場合が、これに当たる。

今朝の朝日に、小沢氏の不起訴を検察庁が検討しているとの記事が載っていた。
秘書、元秘書の3人が3人とも小沢氏の関与を否定しており、嫌疑が不十分、ということが、その理由とされている。

検察官が起訴、不起訴を決定する権限を持っており、わが国では犯罪はすべて起訴しなければならない、という建前を取っていないから、検察官の判断は実に大きい。
これを起訴便宜主義という。

ただし、例外がある。
検察審査会が二度にわたって起訴相当と採決すると、弁護士の中から指定された人が検察官に代わって検察官の役割を担い、起訴することが義務付けられている。

不起訴処分をするには、こうした司法を巡る環境の変化を考慮に入れなければならない。
単なる嫌疑不十分では、国民の納得を得ることが出来ない。
不起訴処分を正当化する実質的理由をどうしても見出さなければならない。

事案の悪質性がどうか、ということが一つの判断材料になる。
捜査をどこまで遂げたか、ということが一番大事な要素になる。
そして、すべての前提として、国民が不起訴処分に納得するか、ということを勘案しなければならない。

難しい判断が迫られている。
だから検察官は、最高検や高検と協議して結論を出そうとする。

今朝の朝日は、一種の観測記事である。
不起訴にしたら国民がどんな反応を示すか、ということを知るために、あえて不起訴を臭わせた。
そういう風に朝日の記事を読むのが間違いが少ない。

いずれにしても、今日の午前中が勝負だろう。
そう簡単に決着は付けられない、というのが、私の見立てである。

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元衆議院議員。弁護士としての立場から社会事象を分析する。

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