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冷凍食品は手抜きではなく“手間抜き” 後ろめたさは不要

【ずぼらでもいいから手作り弁当を(写真/アフロ)】

 神奈川県大磯町の学校給食が「まずい」「衛生的に問題がある」など話題になる中、にわかに子どもたちの“食育”や日々の食事でどんなものを摂らせるかに注目が集まっている。

 しかし、料理が得意でなかったり、仕事や家事、介護などに追われてお弁当に手間暇なんてかけられない、という母親がいるのも確か。

 そんな人たちにとって大事なことは、不格好でも何でもいいので、まずやってみることである。「ちゃんとしたお弁当を作らなくてはいけない」という先入観を捨てると、随分と気が楽になる。

『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』の著書がある稲垣えみ子さんは、こんなアドバイスをする。

「SNSなどで見事なお弁当が披露される現代は、栄養バランスも見栄えもいいお弁当を作らなきゃとプレッシャーを感じやすい世の中です。彩りがよくてかわいくて栄養もあって…とあまりにも大変な理想のお弁当像を自分の中で作り上げてしまっている人が多いのではないでしょうか」

 稲垣さんは「食の断捨離」と呼んで、1日3食とも「メシ・汁・漬物」というワンパターンな食生活を実践している。そんな食事はみすぼらしいと思っていたのが、やってみればそれで充分おいしいし、飽きることもないと言う。

「普通の人が普通に生きていく食卓って本当はシンプルなもの。一汁一菜は恥でも手抜きでもない。お弁当もそういうスタンスで作れたら、みんなももっと楽に生きられる気がします」(稲垣さん)

 そんな稲垣さんの「思い出のお弁当」は残り物のおかず。

「母のお弁当は、前日の夕食の残り物を詰めたものだったけれど、充分おいしかったし、当時はみんなそんな感じでしたよ。恥ずかしいなんて思いませんでした」

 夕食の残り物だって立派な一品。そこに少し手を加えただけで、まったく違う料理に変身させることも可能である。例えば、残り物のクリームシチューとブロッコリーを耐熱カップに入れ、チーズをのせてオーブントースターで焼けばグラタンができる。それも難しいなら、冷凍食品を使ってもかまわない。冷凍食品のお弁当は「手抜き」ではなくて「手間抜き」なのだ。

 娘を冷凍食品で育てたという“冷食おばさん”こと冷凍食品ジャーナリストの山本純子さんが語る。

「冷凍食品は、保存料を使っていません。しかも、野菜は下茹でしたものを冷凍するので、色が鮮やか。着色料を使っているわけではありません。娘が幼稚園に通っていたとき、冷食で作ったお弁当がバラエティー豊かで、よく友達から『いいな』ってうらやましがられていました(笑い)。冷食を使って手間を省いて、その分どうやってかわいらしくお弁当を盛りつけるかを考えることだって、親の愛ですよね。

 例えば、自然解凍のブロッコリーやひじきのお総菜をお弁当に詰めながら、冷凍の唐揚げとチキンライスをレンジでチン。フライパンでさっとオムレツだけ作ってチキンライスにかければ、15分もかからずに、おいしくて栄養のあるオムライス弁当が完成します」

 いかがだろう。作れる気がしてきませんか? ちょっとずぼらでも、この世に1つだけの、お弁当を。

※女性セブン2017年10月19日号

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