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中国が日本の卓球を締め出した理由を考えてみよう

あまり大きなニュースになっていないと思いますが、卓球の世界最高峰とされる中国のスーパーリーグから日本を含む外国人選手が締め出されました。メディアは日本だけが締め出されたような印象を与えるトーンですが、全ての外国人選手なので日本だけではありません。

ただ、背景には最近メキメキ実力をつけてきた17歳、平野美宇の存在があるとする報道が目立っています。私は卓球を語る知識はありませんが、卓球は中国、北朝鮮を含むアジア勢が強く、特に中国が長年その最高峰であったことは事実です。ところが近年、福原愛が著名になり、石川佳純が世界レベルになり、最近では中学生、張本智和の活躍など明らかに日本が実力をつけてきた感があります。

本家、中国としては自国の絶対的自信ある分野を傷つけられるのはマインド的に許されない故の「外国人締め出しという名の日本の排除」なのでありましょう。

ただ、ここは冷静に見なければなりません。中国は酷い、という言い方もできるのですが、我々、日本だってそのような行動をしてきたことは事実です。例えば大相撲の国際化による弊害がなかったとは言い切れません。外国人力士の部屋当たりの人数制限をかけるきっかけにもなりました。稀勢の里だけが横綱ではないのですが、その人気には格段の差があります。

アメリカに目を向ければ野球はやはりアメリカ人の世界であって、その中に外国人選手がちらちらいるものの必ずしもセンターポジションにいるわけではありません。イチロー選手の日米通算記録がマインド的にも否定されているのもアメリカ人にとって守りたい一線なのだろうと思います。

日本の柔道は国際大会において一時、壊滅的になりました。国技のはずが外国勢に乗っ取られたわけです。私が理解する限りにおいてその際の最大の理由はルール改正等で日本人が国際社会の中で力を発揮できなかった点ではなかったかと記憶しています。つまり、選手側ではなく、マネージメント側が非力だった点であります。

スポーツにおいてその種目に人気が出てそれを目指そうとする子供たちが増えると底辺に厚みを増し、当然ながら好成績を残せる選手が出やすくなります。確率論のようなものですが、1000人の中から3人の国際レベルの選手がでるとすれば1万人の競技人口ならば30人になり、その中には更に世界のトップレベルの才能を持つ人材が一人、二人出てくるのです。

その好例がフィギュアスケートで目指す子供が多く、ハイレベルな教育が施されることに強みがあります。一方、大相撲のように身体的制約である体重と身長がクリアできる人は少なく、修行の厳しさやあまり知られていない巡業というエンタテイメント的役割は今の日本の子供にはハードルが高いのであります。またサッカーは底辺が広くなりましたが、世界の競技人口も最も多いわけでシェアの確率は徐々に下がることになり、なかなか上に上がれないのであります。

さて、中国が日本の卓球を締め出したかった深読みとしては「日本には負けられない」という絶対的感情の存在は否定できません。中国と仲の良いドイツの選手にメダルを持っていかれても「頑張って取り返そう」という感じだろうと思いますが、中国卓球協会としては「あの日本」という気持ちはあるのでしょう。

中国は日本を「辱める」活動を各所で展開しています。南京問題だろう、と仰る人は多いと思いますが、私が見てきた限りではこれはその中の一つでしかないはずです。あらゆる方面の日本潰しが行われています。尖閣に見る領土問題でもそうですし、AIIBもそうです。自動車業界が電気自動車化を進めるのも日本の自動車産業潰しの一環だろう見ています。一見、どの分野もバラバラでなんの脈絡もないようですが、これは根っこでつながっています。これが中国の一番怖いところなのでしょう。

日本と中国は表面上は仲良く交流し、ビジネスをすることは可能です。しかし、心を開き完全なる信頼関係を築くことは不可能であります。これは日本とアメリカでも同じことです。その表層の仲良しの具合がどの程度深いか、その違いだけであります。

とすれば日本は世界の中で十分なるアイデンティティをもち、存在感を発揮し、主導できる国際人を養成しないとだめだ、ということになります。卓球の場合は中国が締め出すなら日本が世界最高峰の国際トーナメントを主催すればよいのです。そうすれば中国卓球協会はてのひらを返すように態度を変えるでしょう。これが国際社会での喧嘩のやり方なのです。

受け身から能動に、これが日本に求められているスタイルではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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