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安倍首相「衆院解散」の真意は? アメリカの北朝鮮への「武力行使」を見据えているのではないか〜田原総一朗インタビュー

安倍首相による衆議院解散の動きが急に表面化して、国政が一気に慌ただしくなった。野党などからは「大義なき解散」という批判も出ているが、田原総一朗さんはどう見ているのだろうか。(9月19日インタビュー)【田野幸伸・亀松太郎】

アメリカは12月か1月に武力行使に踏み切る?

Getty Images
いまのタイミングで衆議院を解散することについては、毎日新聞や朝日新聞が痛烈に批判している。毎日新聞は「問われる大義名分」、朝日新聞は「急転公約、大義に疑問」という見出しを掲げて、大義なき解散だと指摘している。

ここへきて急遽、解散が浮上した背景には、内閣支持率の回復がある。一時は30%を切るほどだった安倍内閣の支持率が、いまは各社の世論調査でだいたい50%くらいまで持ち直している、

一方、民進党は離党者が続出して、まとまりようがない。しかも、議員のスキャンダルが報じられて、守勢に回っている。

だから、自民党にとっては、いまこそがチャンスというわけだ。もし国会が始まると、野党から森友・加計問題を追及される。なので、「疑惑隠し選挙」という声もある。民進党の前原代表は「自己保身選挙」と言っている。国民の生命・財産そっちのけ、無責任そのものだ、と。

共産党の小池書記局長は「露骨な党利党略で、ここまで大義のない解散はかつてない」と批判する。疑惑・追及を恐れた「追い込まれ解散」である、と。共産党の志位委員長も「究極の党利党略。権力の私物化、憲法違反の暴挙である」と非難している。

新聞もテレビも厳しく批判している。たしかに、そういう部分はたくさんあると思う。しかし、安倍首相がこのタイミングで解散に踏み切ろうと考えた理由はそれだけではないかと考えている。

9月17日、米国のヘイリー国連大使が「北朝鮮に圧力をかけることには限界ある」と発言した。また、18日には、マティス国防長官が「韓国に被害を与えない形の武力行使ができる」と述べた。このような発言からすると、アメリカは本当に武力行使をするかもしれない。

安倍首相はその後、国連演説のために訪米したが、トランプ大統領と会った際に、武力行使についての真意を確認したのではないかと思う。

トランプ大統領は11月に日本・韓国に加え、中国にも行き、習近平国家首席に会うと言っている。とすれば、それまでは武力行使はないだろう。もし武力行使をやるとすれば、12月か1月ということになる。

もしアメリカが北朝鮮に対する武力行使に踏み切れば、日本は大変なことになる。だから、それまでに解散・総選挙を実施して体制を整える、ということも、安倍首相の頭の中にはあるのではないか。

総選挙については、自民党が有利と見られているが、結果は流動的な面もあると見ている。

新聞、テレビ、野党が「大義がない」「疑惑隠し」「選挙の私物化」と叫んでいるので、もしかしたら国民も反発して、意外に自民党が票を減らすかもしれない。

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