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【読書感想】強欲の銀行カードローン

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強欲の銀行カードローン (角川新書)

強欲の銀行カードローン (角川新書)

Kindle版もあります。

強欲の銀行カードローン (角川新書)

強欲の銀行カードローン (角川新書)

内容(「BOOK」データベースより)

2016年、自己破産者が13年ぶりに増加した。原因の一つとされるのが、急増する銀行カードローンによる貸し付けだ。消費者金融では年収の3分の1を超えて貸すことができないが、銀行にはその規制がなく、過剰な貸し付けが横行しているのだ。モラル欠落の実態を明らかにする。

 そういえば、普段利用している地銀からATMでお金を引き出すとき、いつも「カードローン機能をお付けすることができます。説明を見ますか?」みたいな表示が毎回出て、鬱陶しいなあ、って思っていたんですよね。

 テレビのCMやネットの広告でも、銀行カードローンに関するものがけっこう目立っています。

 消費者金融が法律でかなり規制されたことにより、銀行がカードローンに進出してきたというのはわかります。

 でも、有名銀行だから、そこまでひどいことはやらないだろう、と、思い込んでいたのです。

 この新書を読んで、こんなことになっているとは……と驚きました。

 2016年、自己破産の申立数が13年ぶりに増加したそうです。  

 消費者金融は2000年代前半まで、法制度の「隙」を突き、グレーゾーン金利いっぱいの年29.2%でお金を貸しまくり、重たい利息負担で首が回らなくなる多重債務者が後を絶たなくなった。100万円を借りると毎年29.2万円もの利息を取られる計算で、返済が行き詰まるのに長くはかからない。

 そこで2006年に消費者金融などを規制する「貸金業法」が改正された。上限金利は100万円以上を貸すなら年15%、10万円以上100万円未満なら年18%、10万円未満なら年20%までとなり、2010年に完全施行となった。

 このとき、同時に導入されたのが、貸金額は他の業者もあわせて年収の3分の1を超えてはいけない、とする「総量規制」だ。お金を貸すときは信用情報機関を通じて利用者の借入額を調べ、すでに3分の1を超えている場合は新たな貸し出しをしてはいけない、というものだ。

 ところが、カードローンを提供する銀行や信用金庫などの金融機関は、貸金業者ではないため、貸金業法の規制を受けない。消費者金融と同じようなことをやっているにもかかわらずだ。貸金業法が改正された当時は銀行が今のようにカードローンを積極的に売り込んでいなかった、ということが背景にあるが、今は冒頭のCMのとおり、事情が変わっている。

 貸出額を年収の3分の1以下とする総量規制が消費者金融にはかかるのに、銀行にはかからない。このことを疑問に感じたことが、カードローンについて取材をするきっかけだ。

 「堅実な仕事」の代名詞のような銀行も、今はかなり厳しいみたいなんですよね。

 2013年の金融緩和で金利は超低水準となり、競争も激しくなったため、貸出先の企業もなかなか見つからない。

 住宅ローンの金利も1%を切るのが当たり前になっているそうです。

 カードローンはこれらの貸し出しに比べれば、ずっと金利が高く、収益が期待できます。

 多くの銀行のカードローンには、「黒衣(くろこ)」となる保証会社の存在があることも教わった。

 個人が銀行のカードローンでお金を借りるには、保証会社の審査を受け、保証を受けることが「利用条件」となっている。保証会社への保証料は、銀行が払っている。お金を借りた人が返せなくなったときは、保証会社がその個人に代わって借金を銀行に返し、個人にお金を返してもらう「回収」の手続きに入る。回収とは言っても、昔のように荒っぽい手を使うわけではない。電話で催促し、それで埒があかなければ、裁判所に訴えてわずかながらの資産を差し押さえる程度だ。

 その保証会社となっているのが、なんと、消費者金融などの貸金業者なのだ。お金をどこまで貸していいかどうか、銀行に代わって審査する。消費者金融で培ったノウハウで、どんな相手なら、どのくらいまで貸しても元が取れるのか、経験とデータに基づいて判断するのが実は消費者金融の役割なのだ。お金を貸すのはあくまで貸金業法対象外の銀行だから、年収3分の1以下という総量規制を気にせず審査することができる。

 一方の銀行は保証料を負担はするが、誰にいくら貸したところで、貸し倒れても消費者金融が肩代わりするため、ノーリスクで金を貸すことができる。

 貸金業法の規制強化によって貸出額がぐんぐん減っていた消費者金融は、じつは銀行と二人三脚でカードローンの貸出額を伸ばし、保証料を稼ぐビジネスにシフトしていた、ということだ。

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