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戦争の歴史から考える北朝鮮問題

戦後72年が過ぎ、多くの人は戦争を知らない世代となりました。見聞きはしてもそれがどれだけ凄惨なものか、経験者でないとわからないものがあると思います。今の若者に「赤紙が来たらどうしますか?」と聞けば、「絶対嫌だ」「拒否権はないの?」「僕、運動能力低いから」と腰が引ける人だらけでしょう。徴兵制度がある韓国の若者ですら、いかにそれを避けるのか、と苦心しているぐらいですから都会で文化的な生活をしている日本の若者にはとてもではないですが、考えにくいことでしょう。

戦争の歴史を考えてみると日本の戦国時代以前は槍と刀の軍団と軍団の肉弾戦に近いぶつかり合いで十数年続いた応仁の乱あたりまでが古典的戦争のスタイルではなかったでしょうか?源平の戦いも含め、その戦争は極めて長期にわたるというのが特徴であります。

ところが、鉄砲伝来とともに戦争に鉄砲が使用され、織田信長がのし上がります。次に大砲が出てきますが当時、「大筒」はあまり普及せず、明治になってようやく本格的に使用され始めます。余談ですが、日露戦争で日本が苦戦した一つの理由は海軍と陸軍の突っ張り合いが背景にあったことではないでしょうか?海軍が陸軍に大砲を貸す、というのに陸軍は意地になりそれを借りなかったことで乃木大将の陸攻めは大層苦労します。

さて、戦争は陸軍主体から空海軍との共同戦線となったのが先の世界大戦、そして更にそれが進化したのが中東を舞台とする戦争でロケット砲が飛び交いました。これは何を意味するかと言えば戦争をしたくても多大なる犠牲者を出す陸軍の投入は極力避けるスタイルに変わってきているのだろうと思います。

ベトナム戦争はアメリカに大きな禍根を残しました。多くのベトナム帰りの若い兵士が精神的障害を持ち、学生運動が持ち上がり、思想にも影響が出ました。アメリカは戦争の影響をよくわかっているがゆえに新しい戦争は最大効率の戦いをすることに賭けているはずです。

一方、北朝鮮は「支配された思想下」に置かれているうえに最新鋭の兵器がどんどん出てくるわけではありません。それこそ精神論と一発勝負的なスタンスに見えます。よって勝負になれば比較的早い決着になるとは思いますが、問題はそのプロセスであります。

麻生副総理は「北朝鮮で有事が発生すれば日本に武装難民が押し寄せる可能性に言及し『警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい』と問題提起した」(産経)とあります。メディアは「射殺」という部分だけ拾い、問題提起しようとしていますが、麻生副総理の懸念する「難民が押し寄せるかもしれない」点をもっと真剣に考えるべきでしょう。私は戦況次第では韓国からの避難民が九州あたりに押し寄せる可能性がもっと高いとみています。

北朝鮮の敵は誰か、といえばアメリカということになっています。では、対韓国はどうなのか、と言えばあまり挑発しているようには思えません。文大統領が対話姿勢を貫く昔でいう「軟弱外交」であるからでしょうか?それに対して安倍首相は強硬派である点において北朝鮮が仮想敵国としてアメリカの身代わりにならないとは言えない点も私が最もぞっとするシナリオの一つであります。

過去、何度も申し上げているように中国を中心とする中華思想の中で朝鮮は小中華で日本は倭夷である点において朝鮮からすれば日本を見下げる見地が残っています。よって、北朝鮮が日本を叩くことは思想的にはあり得るはずです。

つまり、北朝鮮問題はめんどうな火の粉が日本にどんどん降りかかって来てもおかしくありません。その場合、日本は「シールド」をして影響が及ばないよう防御する仕組みだけは作らねばならないでしょう。

ただ、今の時代、「国防」という発想そのものがアンタッチャブルで、聞いただけで拒否反応を示す人や一部の人の熱い議論だと思っている方が多いのではないでしょうか?このままコトが起きるのを座して待つならば江戸時代末期の黒船に驚き、慌てふためいたあの時の二の舞にならないとは限らないかもしれません。対策づくりは将来の日本の在り方を含めた重大なテーマであり、日々のニュースに惑わされない正論をきちんと議論すべきではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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