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内閣府委員の超末端が、「ローカル」でひきこもり支援を実践する意味

■毎月霞が関の内閣府

僕はいまから4年前は、内閣府の「困難を有する子ども・若者及び家族への支援に対する支援の在り方に関する調査研究企画分析会議」委員として、毎月霞が関の内閣府を訪れ会議をしていた。

いまから思えばそれは、中央政府が行なう様々な決定システムの一部中の一部中の、そのまた一部の「手続き」だったのだろうが(政策決定の重層構造に関してはこの書評等を参照→「強すぎる自民党」の病理)、当時はよくわからずに毎月新幹線に乗っていたものだ。

その委員会体験を通じて、広島県や福井県若狭町、あるいは沖縄の石垣島にまで「委員/スーパーバイザー」として訪れた。そのうちの広島と若狭町はいまも続いており、ある一定の人脈も築いている。

この動きと少しは関連するであろう去年の動きとしては、内閣府からこんな報告書も出ている(子供・若者支援地域ネットワーク強化推進事業 報告書)。

僕の名前は、広島県のスーパーバイザーとして120ページ過ぎにチラッと登場するだけではあるが、こうした中央からの「政策的トリクルダウン」が連綿と続いていることはたのもしい。

が、このような動きに少しだけかんでいる僕でさえ、自分の立場を把握できはじめたのは最近だ。政策決定(なんの政策が決定されるシステムかもイマイチ不明)の一システムに組み入れられ、毎月の会議や石垣や広島等でのスーパーバイズに要請されるまま参加し、多くの実績を積ませていただけるのではあるが、自分の「歯車」の意味がイマイチわからない。

そうした膨大な実績の積み重ねが、何らかの政策に結びついている。それは想像できるものの、自分がスーパーバイズしヒアリングしている日々の活動が、どれだけ現実の政策とつながっているかは、ほぼ見えない。

■行政サイドからは発信しにくい

いや、このカフカ的近代国家においてはそんなことは当たり前なので、別に見えなくてもいいのだが、内閣府仕事以外にもここ5年で急に増えた「地方/ローカル」での講演やスーパーバイズ仕事を通して見えてきたことはある。

それは、よく言われるとおり、ローカルは大都市よりは20年は「遅れている」ということだ。

が、遅れているというのは失礼で、「それを発見し発信する人々がいない」といったほうが正確か。

たとえば、高齢ひきこもりや不登校の高止まり、あるいは虐待支援の最前線(たとえば当欄だけでもこれらの論考がある→最も信頼できるヘルパー、高齢ひきこもり「不登校」と「ひきこもり」が別れる時がやってきた虐待連鎖の切断のための、ビートルズ)について、行政サイドからはなかなか発信しにくい。

やはり民間サイド、ソーシャルセクターサイドから指摘して初めて、支援システムの矛盾は揺らぎ始める。別にそれを破壊する必要はないものの、委託事業を通して時間をかけつつ矛盾を少しずつ訂正していくことが必要だ。

それは、ある一定以上の民間サイドの動きがあって初めて成り立つ。

そうした民間サイド、ソーシャルセクターの動きと発信があって初めて、上の諸問題が発見され拡散される。この発見と拡散が、地方/ローカルになればなるほど少なく遅い。

そもそも、行政と当事者サイドの動きだけでは、それは無理なのだ。

■私達の県/市/町でどうすれば可能なんでしょう?

僕も、僕の知り合いたちも、「委員」的立場としてローカルを訪れている。そして、ローカルの方々から日々質問を受ける。

「東京・大阪その他大都市のような動きは、私達の県/市/町でどうすれば可能なんでしょう?」と。

僕はこれまでこうした問いへの応答を言いよどんできた。本音の部分では、「都市にローカルは追いつかない」とやはり痛感しているからだ。

が、「委員」としてはこれは言いにくい。だから、僕に言える範囲のアドバイスを一生懸命してきた。

が、これだけに終わらず、今後は、縁あって毎週週末ごとに訪れている四国の某県において、ひきこもりをもつ保護者対象の面談支援を行なっていきたいと計画している。支援者対象の講座も行なうつもりだ。

つまり、大阪と同じ内容の支援や啓発を、僕自身が行おうと計画している。

このYahoo!オーサー欄において、批評と、アドボカシー(当事者の代弁)と、ソーシャル事業構築の3つに同時に向かうオーサーもそれほど多くないと僕は自覚している。

その意味で、ローカルの一代表(環境庁のサテライト候補やIT企業のサテライトオフィスで注目されている)であるその四国の某県において「支援実践」することは、「言うだけ番長」にならない意味でも価値はある。

以降、当欄に向けてある程度一般化して発信してもいきますね。(^^)

※Yahoo!ニュースからの転載

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