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3D(立体)映画ってどうだろうか

3D映画をご覧になったことがありますか。3D映画というと、かつて、ディズニーランドでやっていたマイケル・ジャクソンの「キャプテンEO」を思い出します。
1987年から1996年まで10年近くやっていたので、ご覧になった方も多いかも知れません。 ジョージ・ルーカスがプロデュースし、監督がフランシス・コッポラというだけあって面白かったのですが、17分という短い作品とはいえ、見終わるとぐったり疲れたという印象を持っています。

その後、大阪のサントリーミュージアムのIMAXで見たこともあります。しかし内容がいまひとつで、その後は足が遠のいてしましました。さて、NHKもBS11で実験的に3Dシアターを放映していますが、どうも3D映画は、最初はその迫力に驚きがあったとしても、飽きられやすく、ブームになることはありませんでした。

しかし、画像処理技術の向上によって、これまでの技術を見せ、驚かすものとは一線を画した3D映画が登場してきています。
当然、不振の映画界に再び活気を取り戻す切り札にしようという機運が高まり、タイトル数も増えはじめ、またシネコンも相次いで、3D映画を楽しめるスクリーンを増やしてきています。今のところデジタル3D映画の「カールじいさんの空飛ぶ家」「Disney’s クリスマス・キャロル」も興行成績はよく、作品評価も高いようです。

そういった動きを読んで、液晶テレビの3D化が進もうとしていますが、さて、この3D映画、3D技術は、コモディティ化し、価格下落に歯止めが止まらない液晶テレビの救世主となるのでしょうか。

そこには、いくつかのハードルがありそうです。まずは、映画のタイトルがどれぐらいの期間で揃ってくるのかが問題になってきそうです。コンテンツとしての映画のタイトルが揃ってこないと、わざわざ液晶テレビを買い替えようということにはなりません。

地上波の番組が3D化されればいいじゃないかということですが、3Dの画像を作るには、高度な画像処理を必要とすること、また実写では二台のカメラをシンクロさせて撮影するということになります。それは番組の制作費アップにつながるので、ちょっと期待できません。それに今のほとんどの番組は3Dにする値打ちがありません。やはり、3D映画のDVDなり、ブルーレイで観るというのが主な目的になります。

また、映画のタイトルが増えても、実写映像を撮ることがいまだに難しいのか、今後は増えてくるといわれていますが、やはりまだアニメが主流であるというのも3D映像のマーケットを限ってしまいそうです。

つまり、需要が伸びるかどうかの鍵は、映画のコンテンツ側にあるということです。どれぐらいヒット作品がでてくるのか、またタイトルが出そろうのか、またそれらの映画のDVDやブルーレイが売れるのかどうかで売れるかどうかもきまってくるということです。

また、もし、コンテンツ制作から、劇場での上映、また液晶テレビの3D技術を一気通貫で握っていたら、3D映画産業の主導権がとれますが、残念ながらそうではありせん。、上流はコンテンツ制作側、つまり映画会社と、画像処理のソフト側に押さえられた状態です。
そうなると、再び上流と販売という下流は利益がでても、その中間に位置している液晶テレビという製品は利益がでないというスマイルカーブの罠も当然想定されます。

よほど技術で優位性があり、他社の追従を許さない、あるいは日本しかできないということでない限り、やがて参入が増え、競争が激化し、また価格が下落するという構図を生み出します。

もうひとつは、映像文化の問題です。人は、映像や画像を見て、頭のなかで組み立て直して観ています。3Dでなくとも、頭のなかでは無意識に立体的に見ているのです。コンテンツの魅力を左右するのは、3D技術よりは、作品のストーリーや、登場するキャラクターや出演者、また撮影技術のほうが結局は影響が大きそうだということです。

高画質という切り口で、液晶テレビ、またプレイヤーの価格下落の歯止めとして期待されたブルーレイでしたが、いまひとつ期待に応える結果になっていないのも、結局は画質よりは、コンテンツの中味のほうの影響のほうが大きかったからではないか、それと同じ事が起こるかも知れないということです。

また市場の上流から下流まで押さえるということが難しいかぎり、液晶テレビの高付加価値化、あるいは差別化の切り口がなかなか見いだせないのでしょうが、いやはや大変だなとつくづく感じます。ネットでつないで、ナビの通信と一体になったGブック・サービスのような世界ができない限り、消耗戦は続いていくのでしょうね。

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