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<水原希子ヘイト騒動の原因>偏見・差別だけではない本人の言動に問題

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「3つの事件」として以下の3つが挙げられた。

(1)靖国神社(みたままつり)に参拝しているという写真が出回っているが自分ではない。
(2)旭日旗(旧日本軍及び自衛隊で利用される旗)の前でポーズとっているという写真が出回っているが自分ではない。
(3)天安門写真への「いいね!」に悪意がない事の釈明。

自らへのバッシングや批判が高まる中、「日本人ではないこと」を強調した上で、上記3つを誤爆・誤解であるして釈明をするという「謝罪動画」に対して、違和感もを持つ人は少なくないはずだ。

なぜ、自分の浅はかさを謝罪する上では全く関係ない「出自=日本人ではないこと」を強調したのか。そもそも(1)、(2)は思想信条の自由にかかることであり、謝罪が必要なことではない。それをあたかも「あやまち/悪いこと(=否定すべきこと)」「平和主義に反すること」と位置付けて謝罪のネタにするのは、営業用のリップサービスだとしても行きすぎではないか。

反日話題で盛り上がる中国人に対しては、日本人でない方がバッシングや批判は軟化・沈静化するのではないかと考えたからではないか。(誤爆とはいえ)靖国神社や旭日旗を否定することで、より中国人からの親近感を持たれるのではないか、という安易な「打算」をしたのではないのか。そのように思われても仕方がない。(そんな「打算」が有効だと考える自体、中国人に対しても失礼だが)

もし、これが狡猾な打算であるとすれば、日本人にも中国人にも失礼な話である。逆に、これが打算ではなく本心・天然であるとすれば、なぜ、そんなに嫌いな日本に住んでいるのか、と疑問を持たれて当然だ。韓国の方が物価は安いのだから、嫌ならアメリカにでも韓国にでも帰国すれば良いではないか、という反発や疑問を生む。どちらに転んでも良いことは何一つない言動なのだ。

【参考】蓮舫氏の二重国籍は「過失」ではなく「故意」か?

この謝罪動画を受けて、日本でも大きな批判が起きた。そしてそれはすぐに「日本人ではないのに、なぜ日本名を使っているのか」という批判と炎上を誘発させ、それがたまたま今回のサントリーCMへのネット炎上へと繋がっている。

そういった「わかりやすいゴシップ」に飛びついてヘイトツィートを繰り返すネット民の生態も問題だが、冷静に経緯を観察すれば、そもそも本人が批判や炎上の火種をせっせと作っていると思える点は注意が必要だ。いわば、共犯関係にあるといっても過言ではない。

靖国神社(の毎年30万人が訪れる夏祭り)に行く事をあやまち、平和主義の否定のように表現することに対し、水原希子は、日本という国、民族を侮辱する行為になるとは感じなかったのだろうか。少なくとも、靖国神社に対して愛着を持つ少なくない日本人を悲しませるヘイト行為であるとは感じなかったのだろうか。

だからといって、「水原希子こそヘイトだ!」と攻撃するようなことはあってはならない(残念ながら散見される)。ヘイトと感じたことに対して、同じようにヘイトでやり返すことは一番やってはいけないことだ。そういう意味では、今回の明らかに行きすぎた水原希子への差別的なヘイト攻撃に対して、世間がおおむね批判的であることには、少なからず安心させられる。

ヘイトに対するヘイト返しはネットでは事態を悪化させる最悪の選択肢である。炎上を加速させる基本メカニズムでさえある。水原希子の日本否定とも取れる言動に対して怒りや落胆を覚える人は少なくないだろうが、ヘイトツィートを展開してしまった人は、その段階で「負け」であると心得るべきであろう。

何よりも、ヘイトに対するヘイト返しをしないことこそが、我が国の成熟したネット文化を作り出すことにつながるのだ。

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