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働き方改革、1本の法案にするのはおかしい

厚生労働省は、昨日8日の労働政策審議会分科会に「働き方改革」関連法案の要綱を提示しました。
法的な強制力がある残業時間の上限規制を初めて設けることと、専門職で年収の高い人を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」を導入することが柱です。

規制を強化する法案と規制を緩和する法案を、ひとつの法案として審議することは、おかしいと思います。

民進党などの野党や連合が、ひとつにまとめることに反対するのは、当然です。
政府は、今回、働き方改革実行計画に基づいて関連する8本の法律の改正案を一括して提出し、複数の法案を「関連法案」として束ねて、審議時間を短縮して成立させようとしています。

安倍政権は、2015年に、集団的自衛権の行使容認などの安全保障関連法案を国会に提出する際、10本の改正法案を束ねて「平和安全法制整備法」とし、新法と2法案にまとめました。

このように大切な問題の審議を、政府与党ベースで、すべてひっくるめて早期成立をはかるのは、民主的で建設的な国会審議にならないことになります。

この働き方改革関連法案の内容は、「高度プロフェッショナル制度」という年収約1千万円以上の高度な専門職を対象に、本人同意などを条件に労働時間規制をはずすことと、「裁量労働制の対象を拡大」するという、ふたつの規制緩和が、労働基準法改正です。また、規制強化では、「残業時間の罰則付き上限規制」、これは繁忙期の上限が月100時間未満という過労死ラインでよいのか等強化の内容の評価は分かれているものが、労働基準法改正です。

「勤務間インターバル制度」という、終業から始業まで一定の休息時間を確保するよう企業に努力義務を課す規制強化は、労働時間等設定改善法改正です。

また、非正社員の待遇改善のための「同一労働同一賃金」については、非正社員と正社員の不合理な待遇差を是正するための法整備とされていて、何が不合理か等、先進国で行われている同一労働同一賃金には、遠い内容かと思いますが、パートタイム労働法改正、労働契約法改正、労働者派遣法改正です。

超少子高齢社会の日本であり、また若い人の4割、女性の5割以上が非正社員という状態で、働き方は、これからの日本にとって、とても重要な課題です。ひとつひとつの法案について、丁寧に議論するためには、ひとつの関連法案として扱うのは無理があり、考え直してほしいと思います。

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