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【トイザラス】、経営破綻も選択肢!アマゾン・アプリをトイザラス店内で使う理由とは?

170908トイザラス

■CNBCなど一部メディアは6日、トイザラスの経営破綻の可能性を報じた。
内部事情に詳しい匿名の話としてトイザラスは2018年に返済期限を迎える4億ドルの負債を処理するためカークランド&エリス法律事務所と契約した。100人以上の弁護士を抱えるカークランド&エリスは先日倒産したペイレスシューソースやジンボリーなどとも契約しており、数多くの企業の財政や経営の再建を成功させている。

今回の契約は必ずしもトイザラスの破産手続きを意味するものではないものの、戦略的選択肢としての可能性は否定できない。トイザラスの広報担当役員エミー・ボン・ウォルター氏は「私たちが当初、第1四半期の業績発表で話したようにトイザラスは2018年の期限を迎える債務に取り組むため、追加融資を得る可能性も含めて、あらゆる方法を模索している」と述べている。

トイザラスは競合でネット通販最大手のアマゾンやディスカウンターのウォルマートからの攻勢で売上を奪われている。トイザラスが6月に発表した第1四半期(2月〜4月期)決算によると、売上高は前年同期比4.1%減となる22.1億ドルだった。純損益は1.64億ドルの赤字。既存店・売上高前年同期比は連結で4.1%の減少となった。内訳は国内の既存店ベースが6.2%の減少、海外店は0.6%の減少。2017年1月28日までの通期ベースでは売上高は115.4億ドルと前年比2.2%の減少だった。純損益は2,900万ドルの赤字となった。

トイザラスでは赤字幅が縮小傾向にあるものの4年連続でマイナス収支となっている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当社コンサルティング・セミナーの「最新!ネットとリアルが融合するオムニチャネル成長戦略セミナー」では、経営トップを含む上級役員にトイザラスを視察することもあります。

トイザラスでは店内を見て回るのではなく、スマートフォン・アプリを使ったワークショップを行うのです。アマゾン・アプリを起動してイメージ検索を店内で試してもらうのです。アマゾンのアプリを起動してカメラモードに切り替え、特定のオモチャを映すのです。アプリに映し出された蛍のような光が、オモチャの形状を認識し玩具を検索するのです。

アマゾンの価格と即座に比べることができるのです。いわゆるアプリを使ったショールーミングのワークショップです。親が子供にスマートフォンを渡すと、子供は遊ぶようにアプリ機能でイメージ検索からアマゾンで同一商品を探し出します。そしてアマゾンで買うということです。トイザラスで見て触って下見して、アプリからアマゾンで購入という消費行動です。

⇒地殻変動の一端を見せられたことで、緩んでいた役員の表情も、眉間にしわで硬くなります。そこでトイザラスのネット展開に出遅れた背景を語ります。トイザラスは1999年、自社のEコマースサイトを立ち上げました。

しかし、その年の年末商戦でいきなり失敗をしてしまうのです。頻発するサイトクラッシュや品切れ、発送の遅れでプレゼントがクリスマスまで間に合わなかったりと評判を落としたのです。顧客への約束を守らなかったことで連邦取引委員会から35万ドルの罰金を課されたのです。

で、この失敗に懲りて、アマゾンと業務提携を結びました。トイザラスは競合に自社のEコマース事業を手放したのです。アマゾンはトイザラスの顧客情報を得て、トイザラスとの業務提携をひな形にしてプラットフォーム化を進めたのです。プラットフォーム化からアマゾンは書店チェーンのボーダーズや家電チェーンのサーキットシティ、ターゲットと業務提携を結んでいったのです(ボーダーズとサーキットシティは消滅)。

⇒で、アマゾンとの業務提携で問題が勃発し裁判沙汰となったトイザラスは2006年、アマゾンとの契約を解消しました。そこで自社でネット展開をやればいいものを、Eコマース事業を再び他社にアウトソーシングしてしまったのです。

結局、トイザラスはオムニチャネル展開で、極めて重要なアプリ戦略でも出遅れたのです。当社クライアントをトイザラスに連れて行って、学んでもらうべきことはオムニチャネル推進などの改革には痛みを伴うということ。改革の痛みを恐れて他人任せにしていたのでは、最終的に大きな代償を支払うことになるということです。アメリカ小売業の変化をただ眺めているだけでは、最終的な犠牲を払うことになるのです。

トイザラスは過去3年間で1億ドルをデジタル事業に投資し、ホームページも刷新しています。一方でトイザラスは未だにアプリの展開はしていません。ベビーザラスのアプリはあってもトイザラスのアプリはないのです。子供を含め、今の消費者はスマートフォン片手に買い物するのに、アプリ展開をしていないのは致命的なんですね。

トイザラスは当社コンサルティング・セミナーの大事なケーススタディ企業なので、なんとか生きながらえる選択肢を模索してもらいたいです。

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