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武井咲の違約金報道への疑問 妊娠寛容社会を目指せ

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やっぱり苦手だ。私は芸能人というか、著名人の結婚・妊娠報道が苦手なのだ。これもまた、マタハラの一種ではないか。この猖獗した妊娠不寛容社会に、私はこの檄を叩きつける。

EXILEのTAKAHIROと、武井咲の結婚が報道された。ヤンキー臭に強いEXILEと、清純派女優(しかも若い)の結婚という意味では、私もそれなりに衝撃を受けた。ただ、愛があってのことである。

首を傾げてしまったのが、違約金報道である。ヤフトピにも載っていた。先日の鈴木貴子議員の妊娠報道の際にも議員という責任のある立場で妊娠して、などと心無いコメントがあったが。

もちろん、武井咲に限らず、芸能人は各種作品や広告に関して契約があり、その条件のもとに活動はしている。ただ、暴力沙汰、薬物、不倫、ビジネス上の不正、暴言・失言と、妊娠は違う。あたかも妊娠しやがって的な報道、さらには妊娠は契約違反的な取り上げ方や、その違約金の額を面白がる報道はいかがなものだろうか。

これに限らず、芸能人の恋愛、結婚報道には看過できない表現が散見される。

たとえば、「○○さんと△△さんは共通の友人の紹介で知り合った」「交際を続け、○月に六本木でプロポーズ」「○月に入籍し、軽井沢で親族だけの結婚式をあげた」など、なれそめ、結婚へのプロセスなどと同時、唐突に「○○さんは妊娠していない」などと表記されている。

この妊娠への過剰な注目はいかがなものか。妊娠していたらしていたで、やれ違約金だ何だと叩くのである。これは愛し合う二人に対する凶暴な弾圧ではないか。あたかも、武井咲が極悪人であるかのような珍妙きわまりない情勢認識が開陳されていないか。雑誌の部数減、PVの頭打ちの中、メディアは明日の糧食もままならぬ中、延命のあがきを繰り返しているのではないか。このような炎上放火者を許してはならない。

そもそも我が国は妊娠不寛容社会である。妊娠で傷つくのはいつも女性だ。妊娠中退問題などはそのわかりやすい例だろう。あたかも、妊娠した者に責任転嫁するかのように、社会が狂奔しているのだ。

国や都が待機児童ゼロだ、少子化に歯止めだと言いつつ、それが虚構でしかないことが露見したといえるだろう。妊娠した芸能人がいては、その違約金を面白がる報道を繰り返すのだ。これでは、芸能人に限らず、一般市民までもが不満と不信が鬱積する連鎖になってしまわないか。結婚し、子供を授かり、育てることに希望を持てない社会にしているのは、政治家や資本家だけではなく、メディアや庶民の監視ではないか。

私はこの社会に対して、満腔の怒りを込めて正義の鉄槌を振り下ろす。この芸能人の妊娠を面白がる風潮など、断固として粉砕するべきである。

今後、このような低俗極まりない妊娠違約金報道を粉砕し、また、業界の違約金でも妊娠に対しては寛容であることを期待する。我が国の明るい未来のために、勇躍決起した次第である。

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常見 陽平
祥伝社
2017-04-01

最新作、よろしく。

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