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北朝鮮ではなく「日本人が敵」だった

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いよいよ北朝鮮情勢に対するアメリカの「決断の時」が近づきつつある。多くの専門家が「6回目の核実験こそ、戦端が開かれるトリガー(引き金)になる」と、くり返し述べてきたが、その「6回目の核実験」の壁は、あっさりと取り払われた。

9月3日、北朝鮮は6回目の核実験を強行し、朝鮮中央テレビは、「前例がないほどの大きな威力で実施された」と、「水爆実験」の成功を宣言した。

北朝鮮が初めて核実験をおこなったのは、2006年10月である。11年後の今、北朝鮮は、核技術を供与してきたパキスタンをも驚かせる、この分野での目覚ましい発展を遂げたことになる。核と弾道ミサイルの開発を同時に押し進める北朝鮮は、確実にアメリカの「脅威」となったのだ。

前回のブログで、「私たちは、このまま北朝鮮が“核弾頭の小型化”と“起爆装置の開発”が成功することを待つのか」という問題提起をさせてもらった。6回目の核実験で「いよいよか……」という独特の感慨がある。

今から24年前の1993年6月、週刊新潮のデスクをしていた私は、〈東京を睨む北朝鮮核ミサイルに怯える「第九条」〉という記事を書いた(6月24日号)。旧ソ連製の戦術弾道ミサイル・スカッドを北朝鮮が独自に改良・生産した「ノドン1号」が日本海で試射され、500キロ離れた目標物に命中したことが明らかになったことを受けての記事だった。

戦後50年が近づき、“平和ボケ”した日本に突きつけられたこの問題を〈東京を睨む北朝鮮核ミサイルに怯える「第九条」〉と表現した記事は当時、かなりの話題を呼んだ。しかし、今、この記事を読み返すと、これを明日出しても、そのまま通用するのではないか、という錯覚をしてしまう。

それは、“平和ボケ”は今も「まったく変わらない」という点だ。今朝、各紙に目を通していたら、朝日新聞の「天声人語」に目を吸い寄せられた。そこには、こう書かれていた。

〈迷惑千万な隣国への「怒り」は、尽きることがない。それでも「冷静さ」は併せ持ちたい。始めなくていい戦争を始めてしまった経験が、人類にはいくつもある〉

「冷静さ」は、もちろんアメリカを含めて国際社会の側は持っている。持っていないのは、これまで叔父の張成沢氏ばかりか、数多くの軍の幹部たちを無惨な方法で処刑・粛清してきた金正恩である。

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