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「米朝対話」を急げ。敢えて言う。

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  北朝鮮がまたミサイルを発射した。北海道の上空を通りその沖合1200キロの海に落ちた。日本は政府も直ちに対応し、自治体もJアラートなどで応じた。日本の上空通過は5度目、非常に深刻な事態と受け止め、政府は厳重抗議し、国連安保理の新たな制裁措置も決まった。

中国、ロシアの協力が得られて安保理決議が有効かどうか、楽観は許さない、安保理の制裁決議は9度目になる。日米韓の軍事的態勢は一層整ってきた。

      対北朝鮮政策は「圧力と対話」を織り交ぜてきた。私はここで「米朝対話」を敢えて主張したい。決して朝鮮の圧力に屈した訳ではない。対話するに米国は北朝鮮と条件は付けない、しからば北朝鮮の事実上の核保有を呑まされるかも知れない。

何故なら北朝鮮はすでに紛れなく核を保有しており、インドやパキスタンのように「核拡散防止条約」(NPT)の埒外の「核保有国」であって、もはやそれは米国の認否と関係ない。

確かに米国にとっては辛いことではあるが、逆に国交開始に結びつく可能性も出てくる。この国の懐に飛び込むことになり、より正常化された米朝関係の中でこの国の内政、核管理も含め、より内側から監視することになる。2500万の人民を開放出来るかも知れない、日本の拉致被害者を救出する手掛かりが見つかるかも知れない。

      今までの北朝鮮戦略の失敗と反省は、日米韓が中国とロシア、とりわけ中国に依存し過ぎたこと。中露には北朝鮮を本気で排除する意図はない。北朝鮮に最も地政学的利害を見出す中国が金正恩の斬首を目指すはずはなく、トランプ大統領もそろそろ中国の思惑が実は米国とは真逆だということを気付かなければならない。

さらに米国が北朝鮮の懐に飛び込めば、世界覇権を目指す中国のアジア戦略、世界戦略に対する決定的な対策にもなる。

      一方、日本と韓国は、北朝鮮の核保有に反対し続ける。核保有は決して認めることはしない、朝鮮半島の非核化は叫び続けなければならない。日韓両国はまさか核保有を目指すことはないだろうが、徹底した国防により自国民を守りぬくことは当然である。

いつの日か北朝鮮の非核化を実現できるのならそれが理想である、しかしさらにもみ合っているうちに北朝鮮の核開発は一層進む、一触即発の危険は一層増大する。

「米朝対話」は結果的に北朝鮮の核保有を認めることに連なるが、一方で核開発とミサイル発射のたびに真剣に反応し、抗議と安保理と経済制裁を繰り返し、遂には偶発的武力衝突の可能性が増すことを思った時、「米中対話」は一つの有力な選択肢となり得る。米国にそのことを働き掛けることも日本の役割ではないか。

  なお、ナチス・ヒットラーに領土覇権を譲ったとされる英国のチェンバレン首相の「宥和外交」(1938)と比喩されないか。断じて背景は異なるが、もちろん如何なる検証をも済ませておかなければならない。

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