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大塚家具事例から取締役会の「頑張りドコロ」を考える

最近、大塚家具さんが「かなりピンチ」といった記事が増えています(たとえば東洋経済オンラインの26日付こちらの記事など)。なかでも8月28日の日経WEB「ガバナンスの掟-大塚家具、親子対決制した末の監督機能不全」では、監査等委員会設置会社に移行した大塚家具さんにおいて、社外取締役による監督機能の不全が厳しく指摘されています(有識者の方々のご意見もなかなかキビシイですね)。

監督機能の不全を指摘するのであれば、取締役会の構成員全員についての批判がスジではないかと思うのですが、ここではとりわけ監査等委員会を構成する社外取締役さんが批判の的になっています。

いつもはほとんどマスコミで取り上げられない「監査等職務」・・・つまり監査等委員会には社長人選や報酬への意見形成(意見陳述)機能があるにもかかわらず、監査等委員である社外取締役さんは、なんら権限を行使していないではないか、といったところですね。

でも、大塚家具さんに限らず、2期連続赤字で、あと現金が21億円しか残っていないような状況では監督機能を発揮できるような段階ではないと思うのです(銀行の新たな融資枠が設定されたとしても厳しい状況は同じかと)。取締役会の監督機能というのは、業績が好調な時期か、あるいはピークをやや超えた時期(ビジネスモデルの転換が必要ではないか、といった漠然とした不安が生じる時期)だからこそ発揮できるのではないでしょうか。

即効薬のようなガバナンスなどありえないと思います。2期連続赤字といった状況では、社長交代ということよりも、とりあえず出血を止めるためのファイナンス、もしくはMBOや企業買収(再編)といった緊急対応にこそ社外役員も注力することが大切かと。

「どこと組むか?」といったことに社外取締役さんが活躍することもありますが、やはり緊急対応の主役は社長さんです。そして現在の大塚家具の状況を考えますと、この段階での社外取締役の頑張りドコロとしては、社長交代や報酬意見、といったことよりも、どんな場面になったとしても少数株主(一般株主)が一方的に不利益を被らないように目を光らせることだと思います。

シャルレのMBO頓挫事件の地裁・高裁判決では、取締役さんには利益相反を疑われないような公正手続きに配慮すべき義務(会社に対する)が問われました。たとえ公正価値移転義務に違反せずとも、一般株主に不信感を抱かせるような企業行動にこそ、社外取締役が待ったをかけなければならない、ということですね。

ここからどうやって復活されるのか、いまこそ大塚家具さんの次の一手に期待が寄せられます。

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