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ボディビルや無農薬、リタイア夫の趣味暴走で熟年離婚の危機

【リタイア夫の趣味没頭は熟年離婚の危機を招く(写真/アフロ)】

『60歳からの人生を楽しむ技術』、『定年から元気になる「老後の暮らし方」』、『定年と幸福 男の老後力』…定年退職後にセカンドライフを謳歌したいと考える男性は多く、書店にはずらりと“定年本”が並ぶ。

 大手生保のアンケート調査(2015年)によると、シニア層にとって「リタイア後に時間とお金を優先的に費やしたいこと」のトップ(54.4%)だったのが「趣味」だ。実は男性の方が定年後に始めた趣味に没頭してしまいがちだと夫婦問題研究家の岡野あつこさんは指摘する。

「妻が趣味に力を入れ始めるのは、子育てがひと段落した40代。それも完全に子供が自立したわけではないので、ほどよい距離感で趣味を楽しめるかたが多いです。一方、夫は定年で退職金がぽんと手に入り、自由な時間が増える。すると、“今まで頑張ったご褒美だ”といわんばかりに、周りが見えないほど趣味に打ち込んでしまう人が多いんです」

 そんなリタイア夫の暴走に、頭を抱えている妻は多い。65才のAさんは、極端な“健康オタク”になった夫との老後が不安だと話す。

「夫が家庭菜園を始めたって言うと“素敵な趣味ね”と褒められますが、やりすぎなんです。無農薬にこだわるあまり野菜が虫だらけなのはまだいい。そのうち“国産のものしか食べない”と言い出し、“国産でも有機野菜”“冷凍食品はもっての外”“加工品も禁止”とどんどんエスカレート。最近は“外食するとどんな添加物が入っているかわからないから”と外食さえしなくなった。前はカップ麺だって平気な顔で食べていたくせに。反論したら“お前は無頓着すぎる”と。もう夫と一緒に食卓を囲む自信がありません…」

 61才のSさんは夫の突然の肉体改造に困惑。

「貧相な体つきなのに、シニア向けのボディービルダーコンテストに出ると言うんです。サプリメントに月5万円も費やし、半裸にサンオイルを塗って庭で肌を焼いていることもあります。“恥ずかしいのでやめて”と言っても無視。それどころか“お前もそのたるんだ体を何とかしろ”と運動や食事制限を勧めてきます。もううんざり!」

 定年後に夫婦揃って地方へ移住し、田舎暮らしをするつもりだった58才のMさんも苦悩している。

「移住先で築45年の日本家屋を500万円で買いました。夫はそれを流行りのDIY(日曜大工)でリフォームしたいらしいけど、修繕しているというより壊しているというほうが正解。ドアは外れる、壁はムラだらけでとにかくヘタ。手に負えなくなるとホームセンターに頼むので、そのたびに5万円、10万円と出費がかさみます。これなら最初から業者に任せた方が安く上がったのに…。早くも老後の貯蓄が大幅に減って、怒りが収まりません」

「たかが趣味で」とあなどってはいけない。数十年連れ添った夫婦が趣味を理由に離婚危機にまで陥るケースは少なくない。前出の岡野さんが解説する。

「決定的な原因となるのは、趣味に端を発した“お金問題”がほとんどです。定年退職してもう年金収入しかないのに、夫の勝手な行動でどんどん老後のお金が減っていく。夫婦半々になるはずの財産が、放っておくと自分まで大損するかもしれない。夫の通帳を妻が管理できていない場合は特に、散財で夫婦のお金がいくら減っているかわからず、“このままでは自分の老後まで危ない”と思い、自己防衛のために離婚してお金を守ろうとする奥さんが多いようです」

 これじゃ奥さんがキレても仕方がない。

※女性セブン2017年9月7日号

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