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EU、難民危機で増加する現代奴隷

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米国サステナブル・ブランド編集部

英国の危機管理コンサルティング「ベリスク・メープルクロフト」はこのほど、欧州の移民・難民危機によって、この1年間で、EUの28カ国のうち20カ国で現代奴隷の数が急増していると発表した。(翻訳・編集:オルタナ編集部=小松 遥香)

198カ国を対象に実施されたこの調査は、法律の強制力、法の執行の有効性、厳罰などの観点から現代奴隷のリスクを評価している。

今回で2度目となる調査「現代奴隷指標(MSI:Modern Slavery Index)」によると、特に現代奴隷のリスクが高まっているEU圏の国は、移民・難民が入国する、ルーマニアやギリシャ、イタリア、キプロス、ブルガリアだ。ランキングは、リスクが高いほど順位が上位になる。

ルーマニアでは、現代奴隷が他の国よりも急増しており、前回のランキングから56位も降格し、198カ国中66位になった。同じく133位のイタリアも、昨年に比べ、強制労働や人身売買などが深刻化している。

イタリアで高まる現代奴隷リスク

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IOM(国際移住機関)は、2017年の1年間で、10万人を超す難民が海を越えて欧州に入ってくると予測しており、そのうちの85%はイタリアから流入すると見ている。

以前は、多くの難民がギリシャからEUに入ってきていたが、EU-トルコ声明が2016年3月に合意されたことで状況は変わった。しかし、これまでの経緯から、ギリシャには依然として多くの移民・難民が暮らしており、人身売買の温床となっている。同国は今回、17位降格し129位だった。

ベリスク・メープルクロフトによると、移民・難民が最初に到着する国は、農業や建設、サービス業などのさまざまな分野で現代奴隷が増加する傾向にある。報告書は、EU-トルコ声明によって移民・難民の到着地が変わったことで、来年は、イタリアで現代奴隷のリスクが高まると予想している。中でも最も懸念されるのが、農業だ。

同社の上級人権アナリストのサム・ヘインズ氏は、「難民危機によって、ヨーロッパのサプライチェーンで発生する現代奴隷の被害は増加している。もはや、これまで現代奴隷のリスクがあると考えていたサプライチェーン上の国だけでなく、他の国にもリスクがあると考え、注視すべきだ」と警鐘を鳴らす。

ドイツやイギリスなどEUの大国であっても、現代奴隷が増加するリスクに直面する。今回の調査では、どちらの国も去年と比べわずかに点数が下がった程度だったが、カテゴリーは「低リスク」から「中リスク」に変わっている。新たに調査で分かったのは、イギリスに比べ、ドイツでは人身売買や強制労働が増加しているということだ。

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