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日本のIT企業、「成果主義」は幻想? 年功序列をベースに給与決定する企業85%

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経済産業省と情報処理推進機構は8月21日、IT業界に関する調査結果を発表した。国を越えたIT人材の獲得競争がし烈化する中、日本に優秀な人材を集めるため、国内IT企業の給与水準や評価制度、採用実態を明らかにする目的で実施された。

対象となった1550社のうち368社と、ウェブアンケートで集まった個人5000人が回答した。

現在年功序列型の企業に所属する人の過半数は「能力・成果重視型」での評価を希望

IT業界は実力主義、という見方は、改める必要がありそうです
IT業界は実力主義、という見方は、改める必要がありそうです

調査ではIT企業の給与制度を「年功型」、「能力・成果重視型」、「中間型」の三種類に分類。それぞれの企業群における年齢別の給与水準を比較した。成果主義が導入されているアメリカやインドでは30代で年収水準のピークを迎えるが、日本ではどの企業群でもそうした傾向はみられず、どの企業にも年功的な部分があると分かった。

55歳時点での最高年収を見ると、「年功型」も「能力・成果重視型」も800万円台と差は開かなかった。また、それぞれの企業群での最低年収・最高年収の差を見ても、「年功型」は1.4倍、「能力・成果重視型」が約1.6倍と、格差は2倍未満に収まっている。

経産省が昨年実施した調査では、日本のIT企業人材の年代別年収分布は、20代で150万円~1250万円、50代で100万円~2250万円だったのに対し、アメリカの20代は114万円~4578万円、50代でも286万円~3702万円と、日本よりはるかに幅が大きい。

IT企業は、国内の他の産業と比べて実力主義な印象を持たれがちだが、年功序列による評価が根強いのが実態のようだ。日本では、完全な成果主義で給与が決まる企業は全体の12%しかなく、無回答を除いた残りの85.6%は、程度の差はあれ年功序列をベースにしていた。

ただ、こうした現状を変えたいと思っている労働者は多い。評価方法に関する質問で「年功より能力や成果が重視されるべき」が67%、「年功で上がるよりも、成果が大きいと大幅な給与アップが望める給与制度がよい」が60.7%と、「能力・成果重視型」の評価を望む声が強かった。また、所属企業別に見ると、現在年功序列型の企業に所属する人の過半数が「能力・成果重視型」での評価を希望していた。

やればやっただけ給与に反映される評価方法のほうが、働く上でのモチベーションも上がり、労働者の満足にも繋がるのだろう。調査でも、自社の給与水準が成果主義の人のほうが、現在の給与水準に対する満足度が高くなる傾向が見られた。

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