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日本の顔文字が海外より"表情豊か"なワケ

(対人心理学者、文学博士 齊藤 勇 構成=伊藤達也)

■人を見た目だけで判断する方法

人を見た目で判断してはいけない。そう言われますが、本当でしょうか。「内面が大事」と言っても、人の本当の心のうちは誰にもわかりません。



「顔色を窺う」という言葉がありますが、特に日本人のコミュニケーションに、表情はとても大切です。表情についてアメリカの心理学のテキストでは「読み取ることがとても難しい」とされています。しかし、日本人は非常に目が発達しており、一瞬の表情から相手の考えや気持ちを判断するのです。

たとえば一瞬見せる嫌な顔の1つが、眉尻をピクッと動かす表情。眉の周りの筋肉「皺眉筋(しゅうびきん)」の動きは日本人がとても注意している部分で、とくに女性はそこから気持ちを見抜く人が多い。また、もう1つが口元の「表情筋」の動き。怒りを表すときは唇が前に尖り、恐れや不安を感じたときは、口角が下がって「への字」になります。口は言葉以上に「物を言う」のです。

■日本人は「表情から得る情報量」が多い

アメリカでは、「表情筋はコントロール可能だが、皺眉筋は難しい」と言われています。しかし、日本人は目を細めたり、見開いたり、皺眉筋をコントロールしています。

いい例が顔文字です。海外の顔文字では、スマイル「:-)」は口の形だけで表現されます。一方で、日本の顔文字「(^-^)」では目の形が重要になるなど多彩です。LINEが日本でこれだけ流行したのも、日本人は「表情から得る情報量」が多いので、スタンプが有用だったのが理由の1つです。

できる人ほど表情をうまくコントロールして印象付けるのに利用したり、表情から相手を見抜くことに長けています。今はLINEで仕事のやり取りをするとしてもビジネスライクなものが多いかもしれませんが、いずれスタンプ使いがビジネススキルになるかもしれませんね。

■上司は上役の人とどう話しているか

具体的に、職場で他人を判断する場面を考えてみましょう。たとえば、部下が上司を見て、仕事ができるかどうか判断することは難しいことではありません。上司は部下には脇が甘いもの。言葉も表情も、気を使う必要などありません。ですから、部下は上司が社外の人間や、さらに上役の人に対してどう関わっているかを観察して、自分への対応、表情や声の「ギャップ」から裏表を観察するといいでしょう。

むしろ上司が部下を、先輩が後輩を判断することのほうが難しいものです。部下は上司の前では「考えをどう伝えればいいか」「評価されたい」と考えて構えてしまい、自分を飾って見せようとします。そんなときに上司は、上辺だけの話ではなく、表情や仕草から部下の力量や、本音を判断しなければいけません。

表情のほかに注目したいのが腕の仕草です。話しているときに「腕を組む」「顔を触る」のは防衛的なポーズで、緊張や不安の証拠。また「腰に手をあてる」のは反抗だったり、攻撃性の表れと心理学でわかっています。

腕を自由にブラリとさせるのは大胆さや自信の表れですが、このタイプは「自信家」「生意気」だと上司から嫌われがちです。できる部下と評価されたいなら、腕組みなどはやめてリラックスしつつも、生意気に見られないようにしたいですね。

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