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本当に何かが違うのか?

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最近、関心を惹かれるような記事が少なくなったなぁ、という印象も受ける日経紙の月曜法務面だが、7日付の特集は「VRとAR ルールは過渡期 」という見出しで、サブタイトルに「ポケモンGO」が入っていたこともあり、何となく読んでしまった。

おおざっぱに言うと、

・ARやVRが発展するにつれ、それらをめぐる法的紛争が起きるようになってきているが、日本ではまだルールが確立されていない。

・現状では、ユーザーがゲーム会社等の利用規約に縛られている等、現実社会とは異なるルールの下で扱われていることが多いが、仮想世界等が現実社会に近づいてくれば、そのような状況も変化を迫られるのではないか。

といった感じの構成。

確かに、今、日本の国内で、VR等をめぐる様々なトラブルが「法的な」紛争にまで発展したケース、というのは少ないので、いざ紛争に発展したときにどうなるか分からない、というのはその通りだろうし、その際、(一方的に事業者を免責するに留まりがちな)利用規約だけで判断するのが妥当か?という疑問が湧くのも決して不思議なことではないから、記事の構成者が伝えたかったことは一応理解できなくもない。

ただ、引っかかるのは、記事に登場する各論に関する記述である。

例えば、「知的財産」に関する問題を紹介する以下のくだり。

「実在する自動車をゲーム内に登場させる場合はどうか。日本では実際の車の意匠権の効力は仮想の車には及ばず、車は実用物のため著作権も主張できない。車をコピーした商品を仮想世界で売って利益を得ても同様だ。」(日本経済新聞2017年8月7日付朝刊・第13面)

まず、応用美術に関する判例動向も変化してきている中、意匠権はともかく著作権に関してこんなに明確に「主張できない」と言い切ってしまって良いの?、というのが一つ目の突っ込みどころで、さらに進んで、「知的財産」という概念自体が無形の情報財を保護する者として存在するものなのだから、現実社会だろうが仮想空間だろうが、そんなに変わるものではないんじゃないの?という突っ込みも出てきてしまう*1。

記事では、上記引用箇所に続いて、東條岳弁護士のコメントとして「実際には3Dデータの提供などでゲーム会社が便益を受けられることもあり『ゲーム会社が自動車メーカーに知的財産の利用料などとして何らかの支払いをしているケースが多いだろう』」(同上)ということも紹介されているのだが、これだって、運用としてはVRやAR、といった言葉が巷に出てくる以前のゲームや玩具等に関する取扱いと何ら変わるものではない。

また、「ゲーム内のアイテムや通貨」の話も、何だか複雑そうな感じで紹介されているが、汎用性の高いものについては既に資金決済法の網がかかっているわけで、この点においては、現実社会の電子マネーと何ら変わるところはない。

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