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食料自給率の低迷 「収入保険」など農家支援が肝要

食料自給率の低迷に歯止めをかけるため、政策を総動員する必要がある。

農林水産省は、2016年度の食料自給率がカロリーベースで過去2番目に低い38%だったと発表した。台風被害など天候不順による小麦やテンサイの生産量減少が響いた。記録的冷夏によるコメの不作で37%に落ち込んだ1993年度以来、23年ぶりの低水準である。

食料自給率は国内の食料消費を国産でどの程度賄えるかを示すものだが、日本は約20年前から40%前後で推移している。先進国で最低水準となって久しく、世界的な食料不足や海外から輸入が滞った事態に備える「食料安全保障」の観点から看過できない事態である。

国は、自給率を2025年度に45%とする目標を掲げているものの、現状では達成は困難と見られている。

どうすれば自給率の低迷を打開できるか。決して容易ではないが、食料を生産する農家への支援や、国産品の消費拡大などに粘り強く取り組むことが肝要であろう。

このうち、農家への支援に関して注目される動きがあった。先の通常国会で実現した「収入保険制度」である。

同制度は、自然災害による収量減少や豊作に伴う農作物の価格下落で加入者の収入が減少した場合、国と農家が拠出する保険金と積立金から一定額を補てんするもの。過去5年間の平均収入を基準収入として、その8割台を確保できるようにする。

品目を問わず全ての農産物が対象で、19年産から実施される。政府は地方説明会などを通して、丁寧な周知や円滑な導入に努めるべきだ。

新たに農業をめざす人への支援も欠かせない。

この点については、就農前の研修中に年間150万円を最長2年間交付する農水省の「青年就農給付金」や、営農しながら経営手法を学べる各地の「農業経営塾」などの制度が既にある。こうした支援策を活用し、次代を担う就農者の確保・育成につなげたい。

世界的な「和食ブーム」で、国産食材の潜在的な競争力は高いとされる。農家の経営力向上のためには、輸出拡大をめざした「攻めの農業」への転換も重要な視点だ。

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