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北朝鮮のグアム攻撃の示唆 小野寺防衛相が武力行使に言及とは 安倍政権の末期症状だ

 北朝鮮が米軍基地のあるグアムに対してミサイルを撃ち込むなどと威嚇をエスカレートさせています。直接、米国本土を狙うなどということはまだまだですから、近くにある米領のグアムを標的にしたわけです。

 これに対する米国側は、これまた短気なトランプ氏ですから、北朝鮮に対する軍事力行使を口にするなどこちらもエスカレートしています。

 どちらも軍事力行使には踏み切れない、特に北朝鮮ははったり以上のことは絶対にできませんから、軍事衝突の可能性は皆無と言って良いのですが、もちろん偶発的な可能性は否定できませんが、どちらも本格的な武力衝突など想定はしていないのです。

 ところが、小野寺防衛相がとんでもない発言をしています。
武力行使の可能性、異例の示唆 防衛相「存立危機事態」」(朝日新聞2017年8月10日)

「小野寺五典防衛相は10日、米軍基地のあるグアムが攻撃された場合、集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」にあたりうる、との考えを示した」
 「存立危機事態」にあたるということであれば、安保法に基づき、日本に米側に立って参戦するという集団的自衛権の行使をするという意味です。

 何を血迷ったのか、ひどい発言です。

 グアム米軍基地が北朝鮮に対する抑止のための基地であり、それが攻撃されれば日本に対する脅威というのでは、かなりのこじつけであり、集団的自衛権の行使の要件すら満たしません。集団的自衛権の行使が憲法違反であることはともかく、小野寺防衛相の発言はあまりにも踏み込みすぎています。

 方や韓国では、武力衝突回避のために米朝双方に働きかけをしています。
文政権ブレーン「米朝危機の回避可能」「米側も混乱」」(朝日新聞2017年8月10日)

「韓国の文在寅(ムンジェイン)政権の外交ブレーン、文正仁(ムンジョンイン)・大統領統一外交安保特別補佐官が10日、朝日新聞と会見した。米朝の緊張が高まるなか、韓国は双方に緩和を働きかけており、危機回避は可能との見方を示した。」
 以前も安倍氏自身が北朝鮮のミサイル発射に対して、小躍りしていましたが、米国も北朝鮮も全く武力行使の意図はなく、実に平穏でした。政権浮揚に北朝鮮のミサイル発射実験を利用したかった安倍政権は、思惑が外れました。

トランプ氏は制裁強化へ転換か 米国の北朝鮮へ先制攻撃を支持した安倍政権 踊らされた日本国民

 今回また小野寺防衛相がかかる踏み込み過ぎた発言をしたのは、安倍自民党の焦りの裏返しでもあります。

 日本国内にも武力行使の可能性を示唆し、国民に緊張感を与えることが狙いですが、日報疑惑問題で追及されるだけの小野寺防衛相の苛立ちでもあります。

 北朝鮮指導部と全く同じレベルでの対応振りは、あまりに愚かなことです。

 小野寺防衛相の発言は半分ははったりですが、半分は本心でもあります。政権浮揚につなげたい思惑があるからです。

 「有事」になればたちどころに政権党への支持が集まることを期待してのものです。

 小野寺防衛相の発言は北朝鮮を煽り、北朝鮮が日本を攻撃対象にすると具体的な挑発行動を繰り返してもらいたい、そんな動機が見て取れます。

 菅官房長官も記者会見の場では逆ギレしています。加計学園問題でも、もうそろそろ疑獄事件に発展しそうですが、菅氏の焦りがよく表れています。

 これでは安倍内閣は末期症状であり、早晩、行き詰まります。

 私たちも政府のプロパガンダに右往左往してはなりません。

 国民の負託には応えず、北朝鮮を利用して政権浮揚をはかろうとするのはもってのほかです。安倍内閣は早々に総辞職すべきです。

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