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選挙の科学についての面白い本3冊

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また選挙です。

次の民主党の代表選挙で、また日本の首相が変わるかもしれません。

今のところ現首相の菅直人と、キングメーカーこと小沢一郎の一騎打ちとなるようです。

ところで、僕は最近この多数決という極めて簡単な選挙の仕組みが、どうしてここまでカオスに振る舞い、予測不可能なのかということについてとても驚かされています。

(政権交代から1年もたたないうちに鳩山さんが辞め、菅さんが首相になり、そして小沢さんがこのような形で代表選挙にでてくるなんていったい誰が予想できたのでしょうか?)

つい最近は、ほんの少ない議席しか持っていなかった国民新党と社民党が、民主党と連立することにより、極めて大きな影響力を行使しました。

今回の民主党の代表選挙でも、菅直人も小沢一郎も必ずしも国民から支持されている人物ではないようです。

それにもかかわらず日本のトップになるわけです。

多数決の選挙でも、このように実際に影響力を握るのは人気がある政党でもなく、また人気がある人物でもないようです。

このへんの選挙の数理科学的な研究は大変興味深いですね。

いかにして単純明快な多数決という仕組みがここまでカオスになるのかというのは研究するととても面白いと思います。

そこで今日は、ちょっとアカデミックな選挙に関する本をいろいろ紹介したいと思います。

1. 選挙の経済学 投票者はなぜ愚策を選ぶのか、ブライアン・カプラン、奥井克美(翻訳)、長峯純一(翻訳)
(The Myth of the Rational Voter: Why Democracies Choose Bad Policies, Bryan Caplan)

日本の消費税の議論や、派遣村がかわいそうだから派遣は禁止しようという最近のまことにおかしな議論を聞いていると、多くの国民がいかに非合理的なのかということを思い知らされます。

自分で自分の首を締めるような政策を国民はよく選択しようとするのです。

この本はアメリカの事例ですけど、そういうおかしなバイアスや、その分析がいろいろ書いてあり面白かったです。

また、逆に国民の多くが無知でも、多数決で意外と正しい選択ができるという例も紹介されています。

たとえば50万人が二択の投票をするとして、どちらの政策がより国民の利益になるか正しく評価できる人がたったの1%、つまり5千人しかいないとします。

残りの99%の人はランダムにコインを投げて投票するとします。

おどろくことに、このときこの集団が間違った政策を選ぶ確率はほぼゼロになります。

(計算してみてください)

2. 選挙のパラドクス―なぜあの人が選ばれるのか? ウィリアム・パウンドストーン、篠儀直子(翻訳)
(Gaming the Vote: Why Elections Aren't Fair (And What We Can Do About It) William Poundstone)

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