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フェラーリ、「魂は売らない」が大型車は売る? 四半期決算好調、高級大型車市場も意識

 【ミラノ】レースカーの伝統を引き継いできたイタリアの高級車メーカーのフェラーリが、現在展開するラインアップよりも大きいモデルの開発を検討している。今後数年でさまざまな客層へのアピール力を強化し、販売台数を増やすのが狙いだ。

 フェラーリのセルジオ・マルキオンネ最高経営責任者(CEO)は新型モデルに関し、まだ具体的な計画や取締役会からの承認もないとした上で、クロスオーバー車やSUV(スポーツ用多目的車)のようなものにはならないとした。また他社がすでに販売している車両と競合することもないだろうと言及。最近のフェラーリの傾向から離れ、4ドアになるかどうかなどについても明かさなかった。

 マルキオンネ氏は第2四半期決算についてアナリストらと電話会談をした際、「BMWやベントレーに似た車にフェラーリのバッジがついていたら、私は撃たれるに値するだろう」と述べた。

 しかし同氏はそれと同時に、高級大型車市場は無視できないほどまで拡大しただけでなく、魅力的なものでもあるとも指摘。より大きなフェラーリを購入したい顧客もいるとした上で、いかなる新型モデルであっても「フェラーリの魂は売らない」ようなものでなければならないとした。

 スポーツカーの販売で知られていたドイツの高級車メーカーのポルシェは、クロスオーバー車の「ポルシェカイエン」を発表し、ここ15年ほどは販売台数を増やしている。フェラーリの新型車がそのポルシェカイエンと競合するようなものになるのか問われた際、マルキオンネ氏は「そんなわけはない」と述べた。

 新車購入の際に1年以上待たされる顧客もいる中、フェラーリは希少性を高めるため昨年の販売台数を8000台に絞っている。マルキオンネ氏は2014年、年間の販売台数を1万台ほどまでに増やしても超高級車メーカーとしてのブランドが傷つくことはないと示唆させていた。

 スポーツカー以外に進出することでブランドの希少性が失われるのではないかと問われた際、「フェラーリが過剰に車を製造することは永遠にない」とマルキオンネ氏は述べた。

 フェラーリが年間販売台数を1万台まで増やすとしたら今のモデルを増産するのか、あるいはより大型の車両を発表するのかーー。アナリストたちは長年にわたってこの点を議論してきた。大型車をラインアップに加えれば、車の購入に20万ドル(約2200万円)以上を支払えても、スポーツカーより実用的な車を希望する顧客を新たに獲得することができる。

 フェラーリがSUVを販売するのではないかとするうわさは長年あったが、2015年にはライバルのランボルギーニがSUVを製造すると発表したことでさらに注目されるようになった。調査会社バーンスタイン・リサーチは先月、フェラーリも大型車を販売することは避けて通れないだろうとしている。

 フェラーリは2日に発表した第2四半期決算で増収となったが、ミラノ市場で取引される株式は3.5%下落。投資家らが業績見通しの引き上げを期待する中、据え置いたことが影響した。第2四半期は販売台数が伸びた他、より高額なモデルの販売も増えるなどしたため、純利益は約40%増の1億6050万ドルとなっている。

By Eric Sylvers

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