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最近の韓国の政治情勢

 昨日は一日情報交換のために韓国に出張していました。

 中国が急激な軍備増強を続け、しかも航空母艦やICBMといった攻撃的兵器に重点を置いて強化している現実の中で、わが国が外交面で今後どのような政策を採っていくべきか大きく問われています。

 そんな中で、当然一番の優先順位はアメリカのアジアへの関与をきちんと維持することです。しかし同時に、東アジア地域で同盟国たりうる国が台湾と韓国しかない現状の中では、この両国がどの方向を向こうとしているのかをきちんと把握することはわが国にとって非常に重要です。

 実質一日という限られた日程の中でしたが、韓国の国際政治の専門家やマスコミ関係者数名と情報交換をすることができました。

 何よりも大きな焦点は、来年末の大統領選、そしてその行方を占うという意味でその前に行われる総選挙です。現時点では李明博大統領と同じハンナラ党から立候補予定の朴槿恵候補が本命とされている状況に今後変化があるかどうかが注目されます。

 選挙にあたっては、北朝鮮問題や竹島問題等の外交よりは経済や福祉が重要視され、特にいわゆる「財閥」問題にどう対処するかに関心が集まっているようです。

 現状韓国の政情は、李大統領が成長戦略などの大きな政策については評価され、特に海外からは支持が高いものの、国内ではその強すぎるトップダウンの手法が敬遠されて支持率が下っている状況でもあります。

 どうやって朴氏が李大統領との違いを出せるのか、そして前回のハンナラ党の大統領候補選び以来うまくいっていない李−朴関係がどうなるか、さらには父親である朴正煕元大統領のイメージ、女性であることなどがどのような影響を与えるかなど注視が必要です。野党・民主党のサイドが財源の裏づけのないままに給食費の無料化を政策として打ち出そうとしてるなど、どこかの国で政権交代の選挙前に繰り広げられた光景が見られることも気になるところではあります。

 朴候補についてはその外交政策など明らかになっていない点が多いものの、基本的には今までの路線を継承するものと考えられているようです。韓国の外交専門誌の次の号に北朝鮮政策についての論文を寄稿しているようなのでそれも注目されるところです。

 いずれにせよ、大統領制の韓国にあっては次の5年間が大統領次第で大きく変ってきます。竹島の問題や為替の問題などいろいろな問題で日韓の間で違いはありますが、根幹のところで共通の価値を持つ国が隣にあるということの恩恵をこの数年間わが国は受けてきたことを忘れるわけにはいきません。

 そして韓国側でも政府内をはじめとして、非公式には「竹島」問題や「日本海」問題などに必要以上の強硬姿勢で臨むことが韓国にとってもメリットは少ないという現実的な感覚を持つ層が少なからずいるのも事実です。

 特に韓国の次期大統領の5年間は体制変更のタイミングを考えれば、北朝鮮問題や中国問題に大きな動きがあるかもしれない非常に重要な5年間です。次期大統領の問題、もちろん韓国国民が判断することではありますが、わが国としても無関心ではいられない問題でもあります。

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