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元山口組幹部 長年の夢だった作家としてデビュー

【山口組三次団体の若頭代行だった沖田臥竜氏】

 一昨年の山口組分裂以降、メディアに頻繁に登場する元ヤクザのひとりが沖田臥竜氏(41)である。分裂の1年前に山口組を辞めた沖田氏は、山口組三次団体の若頭代行という役職だった。沖田氏が言う。

「暴走族時代の先輩について回っているうちに自然にヤクザの世界に入りました。うちの親分はヤクザというよりも、“人としてどう生きていけば良いか”を教えてくれた方で、その経験が一般社会に戻った今も役に立っています。

 私は親分の若い衆にしていただいた時に、“親は一代”と決めていたので、親分が引退したと同時に足を洗わせていただきました。現役時代は飲食店も経営していたのですが、酒屋がサービスで酒樽を無料で提供してくれた行為が、私による“恐喝”だと指摘されて、その行為をやめるよう、暴対法による中止命令が下されたこともありました。ヤクザというだけで何をしても逮捕されるような状況になっていました」

 引退後に沖田氏は、長年の夢だった作家としてデビュー。近著に『2年目の再分裂「任侠団体山口組」の野望』(サイゾー刊)がある。今はトークイベントなども積極的に主催している。

「現役の頃からとにかく読書が好きでした。21歳で死体遺棄、傷害致死などで逮捕され、計12年間を刑務所で暮らしていたので、書くことと読むことしかやることがなかったんです。そうした環境でミステリーやハードボイルドなどを乱読し、“仮にヤクザをやめたら小説家になろう”と考えるようになっていました」(沖田氏)

 とはいえ、すぐに食えるほど甘い世界ではない。現在は、他の仕事もしながら執筆活動を続けている。

「現役時代から応援してくれていた方々が、仕事探しの面でも力を貸してくれました。私には嫁と子供がいますが、これまでは“懲役は仕方がない”と考えてヤクザをやっており、家族に辛い思いをさせないか、と常に不安と隣り合わせでした。

 そういった不安が払拭され、ささやかな暮らしを送れていると思います。元ヤクザが仕事を見つけるのは難しいと思うかもしれませんが、あくまで本人のやる気次第でしょう。私の場合はヤクザ時代の人脈が生きた。むしろヤクザ時代があったから今の幸せな生活があると思っています」(沖田氏)

※週刊ポスト2017年8月11日号

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