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住民税額通知書の誤送付相次ぐ――93自治体で個人番号漏洩

住民税を給料から天引き(特別徴収)している企業・団体へ市区町村が今年度送った税額決定・変更通知書のうち、少なくとも93自治体の計569人分が誤った宛先に届けられたことがわかった。すべて個人番号(マイナンバー)が記載されており、漏洩の危険が現実のものとなった。

「共通番号いらないネット」のメンバーが、7月7日までの公表資料や報道をもとに集計した。該当する自治体は北海道から沖縄県まで広がるが、実際の件数はさらに多いとみられる。

原因では、自治体によるデータ入力のミスが目立つ。典型的なのは、企業の整理番号を間違えて無関係の従業員を結び付けたり、同姓同名の従業員や同じ名称の企業を取り違えたりしたケースだ。

また、A社とB社の分を逆に封入(徳島県藍住町)▽宛先不明で戻った通知書を再送付する際に企業を取り違えて封入(千葉県八千代市)▽他市から送られた課税資料が間違っていた(神奈川県大和市)という事例もあった。誤配達は8自治体で確認された。

簡易書留や特定記録郵便で送った札幌市や長野市など8自治体でも誤送付や誤配達が見られ、漏洩防止の切り札とはならなかった。

高市早苗総務相(当時)は5月19日の記者会見で「マイナンバーの漏洩事案が発生した地方団体へは猛省を促したい」と発言。「主に事務処理の単純なミスなので注意を払えば防げる」と述べた。しかし、税額通知書への番号記載をめぐっては、漏洩や送付遅れを危惧して慎重な自治体に対し、総務省が「不記載は認められない」と圧力をかけ続けた経緯があり、責任転嫁の姿勢は自治体の反発を招きそうだ。

マイナンバー違憲訴訟・神奈川原告代表の宮崎俊郎さんは「人的ミスは必ず起きる。必然性がない個人番号の記載を『強制』しているがゆえの漏洩で、制度の問題だ」と国の対応を批判している。

(小石勝朗・ジャーナリスト、7月21日号)

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