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岐路に立つ民進党は分裂? 代表選に枝野氏と前原氏 細野氏は離党か 極右勢力は民進党を去るべきだ

 民進党が混迷を深めています。

 蓮舫氏の辞任により代表選挙が行われることになりましたが、代表選に立候補を表明したのは、枝野幸男氏と前原誠司氏であり、いずれもこれまで民進党の中では重要なポストを歴任してきた人たちです。現在の低迷が続く民進党に対して少なからず責任があります。

 その責任をどのように果たすのかが問われています。

 その代表選挙ですが、産経新聞には分裂含みなどと書かれています。
リベラル支持の枝野幸男前幹事長VS保守路線の前原誠司元外相 党内対立最終決戦か」(産経新聞2017年7月31日)

「枝野氏には旧社会党系グループなどリベラル色の強い勢力が支持し、前原氏は前原グループ(凌雲会)などの改憲積極派が支える見通しだ。両氏は初当選同期で、日本新党を皮切りに同じ政党に所属し、ともに政権中枢を担った。宿命のライバルの対決には「選挙戦で両氏の路線対立が際立てば敗れた方が分党を考える可能性がある」(党幹部)との懸念も出ている。」
 そのような中で、さっさと離党の動きを示しているのが細野豪志氏です。
激震・民進党 細野豪志元環境相が離党を検討「代表選告示前に」と周辺に伝える」(産経新聞2017年8月4日)

「別の党ベテランは「1日に細野氏と会い、離党をとどまるよう促したが、イエスともノーとも答えなかった。細野氏は共産党との共闘のあり方に疑問を抱いていた」と明かした。

 細野氏は4月、党執行部が憲法改正に消極的だとして代表代行を辞任し、自誓会の会長も退いた。」
 細野氏は、民進党の中では存在感はありましたし、離党ということになれば民進党にとってはあたかも「分裂」であるかのようなイメージになります。確かに民進党の終焉のような感じで、本当に野党第一党として自民党批判の受け皿になれるんだろうかという危惧感を国民(有権者)に与えていること現実でしょう。

 ところで、枝野氏と前原氏の代表選でも共産党との共闘のあり方が1つの争点になっていますが、その帰趨によっては民進党が分裂するかもというのが産経新聞の報道です。

 しかし、両者の間には私はそれほど大きな差があるのかなという印象を持っています。いずれにせよ選挙を目の前にすれば、野党間の選挙協力を考えざるを得ないからです。温度差はあるでしょうが、あの野田佳彦氏ですら、共産党を含む野党間の選挙協力を受け入れざるを得なかったのですから、民進党にとっての現実を考えれば大なり小なり共産党との選挙協力は不可避です。

 何よりも野党間の選挙協力で一番、得をするのは民進党なのです。

 細野氏がさっさと現段階で離党を決め込んだのは、前原氏が代表選で勝ったとしても、細野氏にとって到底、受け入れがたい共産党と協力関係が実施されるであろうという認識だったからと思われます。

 この点では、長島昭久氏が民進党を離党した際、共産党との共闘を理由にしていましたが、本音は都民ファーストの傘下に入りたいというだけだという意味では大きな違いがあります。共産票よりも、都民ファーストの方が選挙で当選する可能性が高くなると考えているからにすぎません。

 これに対して細野氏は共産党票がなくても当選できる立場ですが、実際に自分はともかく少なくない民進党候補は、共産票を欲しいと思っています。そうした声を無視して選挙に臨むとすれば、党内の支持は得られないということになります。

 結局、憲法に対する見解も含め、細野氏はイデオロギーとして離党するということです。

 民進党ではこういった離合集散は必然です。

 少なくとも民進党が野党として自民党に対する対抗軸を示せる党にならなければ再生の道はありません。健全な保守政党という立場で民進党を再建するというのは、従来の民進党支持層の要求でもあります。但し、その保守の中には社会保障も含めた格差社会の是正という要求が当然に含まれています。

 自民党と憲法改正を競い合うような右寄り保守政党など有権者は求めていません。

 民進党と共産党とは政策の違いが出てくることも当然ですが、だからといって安倍自民党のような右寄りの政策が支持されないことからも、社会福祉の充実を求める支持層の期待に応えることがなければ自民党の対抗軸にはなることはできません。

自民党とくっついっていては有権者からそっぽを向かれる

山尾民進民主横浜市長選

 よく民進党内の保守派が出て行ってしまったら、それだけ自民党を利するではないかという意見を聞きますが、それは違っていて、常識のある保守派であれば出て行きません。岡田克也元代表が左寄りだとは誰も思ってはいませんが、だからといって細野氏のような右でもありません。

 出て行くのは、細野氏のような右に行きすぎた人たちであって、民進党内に混乱を与えるだけなのであれば、去ってもらうのが筋です。

 前原氏も従来のような新自由主義路線一辺倒ではなくなっていますが、代表になって改憲方向に舵を切れば、それだけで崩壊ですが。

 上述した産経新聞のリベラル対保守という評価は正確な報道とは言えません。なぜなら、枝野氏も保守だからです。民進党に解党を求める意見もありますが、私はそうは思いません。

 それこそ共産党とは政策的にも違うのですから、独自の保守野党として再生の道を進むべきだし、それが野党第一党としての責任です。

 もともと、菅、野田内閣と自民党と変わらない政策になり、民主党支持層から離反されてしまったことを思い起こすべきです。自民党との対抗軸を失ったら存在意義はありません。

役割を終えた民主党野田代表と反構造改革の声

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