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「すし、ノー!」すしブームのイギリスが恐怖に……その理由とは?

Top Photo Corporation / shutterstock.com

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 ここ数年イギリスにおいてすし人気に拍車がかかっている。そんな中、ポルトガルで発生したアニサキス中毒が各紙で報道された。中には「No! Sushi」といった煽情的なタイトルの記事も見受けられる。今年日本でも話題になったこの問題は、イギリスでどのように伝えられているのだろうか。

◆すし人気は加速度的に上昇中

 もはやすしは世界中に浸透していると言えるほどだが、イギリスにおいてもすし人気は急上昇中だ。レストランだけでなく、小売店やスーパーマーケットなど至るところで簡単に手に入れることができる。

 ガーディアン紙によると、すしチェーンの『Itsu』ではこの5年間で売り上げが2倍に伸びており、スーパーマーケットのセインズベリーズでは暖かい時期は週に9万パックも売れているそうだ。

 すし小売りマーケットはイギリス全体で6800万ポンド(約99億円)にも上るという(テレグラフ紙)。

 イギリス国内チェーン店のすしが日本人のすし職人からみてどの程度本物に近いのか、といった記事も最近大きな注目を集めた(ガーディアン紙)。

◆センセーショナルなアニサキス問題

 今年の5月、日本食レストランですしを食べた32歳男性が1週間苦しんだと言うポルトガルの事例がBMJ Case Reportsに掲載された。それを受け、白い虫が寄生した生々しい胃の写真と共に各紙が報道した。

 医師が喉から内視鏡を入れてみると、胃にうごめく白い虫がいて、それを取り除くと症状が直ちに収まったと言う。この医師は、腹痛や吐き気などの体調不良が起きたら、最近すしを食べたかどうか思いめぐらして寄生の可能性を考えて欲しいと警鐘を鳴らしている(テレグラフ紙)。

 この寄生虫は、薬の投与では対処ができず、内視鏡か手術で取り除く他はない(ガーディアン紙)。テレグラフ紙は、胃痛、嘔吐、発熱といった症状だけでなく、アナフィラキシーショックで最悪死に至ることもあると伝えている。

 ヨーロッパでは魚が加熱の上食べられることが多かったため、ほとんど発生していなかったアニサキスの問題だが、最近のすし人気により増えつつあるという。

◆寄生虫の防止法は

 ガーディアン紙は、英国食品基準庁によるアドバイスを紹介している。欧州の食品衛生基準法では、生魚は消費者に販売される前に、虫を殺すために冷凍することになっていることにまず触れている。そして自宅ですしをつくる際は、信頼のできるレシピに基づいて生魚は少なくともマイナス15℃以下で4日間冷凍するか加熱調理すること、といった内容である。

 厚生労働省のサイトでは、新鮮な魚を選ぶ、目視で確認する、マイナス20℃で24時間以上冷凍する、60℃では1分、70℃以上で加熱する、といった予防方法が紹介されている。

 まだまだヨーロッパでは稀なアニサキス問題。グロテスクな写真に一時的には衝撃を受けても、すし人気に水を差すことはないのかもしれない。

Text by 鳴海汐

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