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熱中症対策 トイレはドアを開けたまま用を足したほうがいい

【エアコンがないトイレは危険いっぱい】

 誤解されがちな夏の健康対策は枚挙に暇がない。特に、「夜」のリスクには注意が必要だ。東京都監察医務院によると、昨年6~9月の東京23区内の熱中症死亡者25人のうち、3割近くの7人が「夜間」(午後5時~午前5時)に亡くなっている。

 そのため、就寝前の水分補給とともに「寝汗対策」が重要となる。就寝中の発汗をコントロールするために知っておきたいのが「エアコンの使い方」である。

 エアコンや扇風機による「夏風邪」を危惧して、睡眠時に切ってしまう高齢者は多いが、これは大きな間違いだ。『いまさら聞けない健康の常識・非常識』(主婦の友社刊)の著者で、池谷医院院長の池谷敏郎医師がいう。

「エアコンは夜の間つけっぱなしで構いません。1時間や2時間のタイマー機能を使って“寝入るまで涼しければいい”と考えている人がいますが、これでは寝ている間に大量に発汗し脱水症状を起こしてしまう。朝起きて体が寝汗で濡れている、という状況は避けるべきです。

 設定温度は28℃が推奨されることが多いが、“暑い”と感じれば温度を下げても構いません。またタイマー機能の弱点は、暑さで寝苦しくなって何度も起きてしまうこと。睡眠の質が悪くなり翌日以降の熱中症リスクも高まってしまいます」

 ただし、冷房の風を直接受け続けると、低体温を招き、夏風邪の原因になる。

「エアコンなら上下左右の自動運転、扇風機なら首振り機能を使うようにしましょう」(同前)

 就寝中の服装や寝具にも気を配りたい。

「寝汗をかかないためには、通気性がよく、熱が逃げやすいような寝具や服装がベストです。私はタオルケットにTシャツ、短パンで寝ていますが、その際に気をつけるのは下半身を冷やさないこと。思わぬ体温の低下を招くことで免疫力が低下したり、こむら返り(足がつる)の原因になります。足元まで隠れるようタオルケットを全身にかけて眠りましょう」(同前)

 なお、慶應大学理工学部の伊香賀俊治教授が2012年に公開したデータによると、家庭内で熱中症が最も発生しやすいのは「居間・リビング」(39%)、次いで「寝室」(32%)となっている。意外なことに、3番目に起こりやすい場所が「トイレ」(15%)だ。

 トイレは空調設備がない場合が多いため、室内でも特に高温多湿となりやすい。自宅であれば、ドアを閉め切らずにすこし開けたままにして用を足すなどの工夫が望まれる。

※週刊ポスト2017年8月11日号

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