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民進党が復活するために必要なことは何か?-次期代表選に向けて

7月27日、民進党代表の蓮舫氏が突如として辞任を発表した。蓮舫・野田体制では民主党末期の状態と何も変わっておらず、党勢復活の期待は全く持てなかったことから「やっとか」というのが正直なところであるが、25日の都議選の両院議員懇談会で続投を表明したばかりだというのに、最後の最後まで混迷を極めていたようだ。

一方、与党・安倍政権は5月以降支持率を大きく引き下げ、5月に70.8%も支持率のあった10代・20代からの支持も44.4%と半数近くまで下がっている。

しかしこんな状況にありながらも、民進党の支持率は全く上がっていない。もはや誰も民進党に期待していないというのが現状の国民の声であろう。

さらに、都議選で大きく躍進した都民ファーストが国政に進出することは時間の問題であり、民進党に残された時間は少ない。

その意味で、9月上旬に行われようとしている次期代表選はラストチャンスと言っても過言ではない。

果たして、民進党の復活は可能なのか。今民進党に求められているのは「反アベ」ではなく、経済政策である。だが、支持率が低下した民主党政権末期と大きな指針は今も変わっていない。その意味を理解しない限り、民進党の復活はないだろう。

なぜ民主党政権は支持されなくなったのか?

2009年、大きな期待を背負って政権交代を実現した民主党だったが、その結末はご存知の通りである。

民主党政権が失敗した理由は数多く挙げられる。

非現実的な外交・安全保障政策、官僚排除による政権運営の失敗、党内議論の欠如、今でも続く党内同士での足の引っ張り合い。

その中でも最も重要なのが、マニフェストを守れなかったこと、突然の増税宣言である。

小沢一郎氏が作成した政権交代時の民主党のマニフェストの特徴は「財政拡大」であった。

公立高校の実質無償化、 子ども手当支給、年金の拡充、高速道路の原則無料化、雇用保険の非正規労働者への適用拡大、等。

これらの政策は今でも決して評価が悪いわけではない。

●コンクリートではなく、人間を大事にする政治にしたい。官僚任せではなく、国民の皆さんの目線で考えていきたい。

●国民を苦しめている古い仕組みを終わらせ、すべての人が生きがいと働きがいを持てる国を、あなたと民主党でつくり上げようではありませんか。

●税金は、官僚と一部政治家のものではありません。国民の税金を、国民の手に取り戻します。

●民主党は、すべての子どもたちに教育のチャンスをつくります。社会全体で子育てする国にします。

●高速道路は段階的に無料化し、物流コスト・物価を引き下げ、地域と経済を活性化します。

●家計の可処分所得を増やし、消費を拡大します。それによって日本の経済を内需主導型へ転換し、安定した経済成長を実現します。

出典:民主党マニフェスト

評価が低いのはこれらを実現できなかったことであり、急な緊縮財政への転換である。

政権交代時の鳩山由紀夫首相は「4年間は消費税を上げない」と宣言していたにも関わらず、菅直人首相が2010年7月参院選の前に急な増税議論の開始を宣言、一方では法人税を引き下げるという保守的な経済政策へ転換すると、2010年11月には財政再建重視派の与謝野馨氏を社会保障・税一体改革大臣に就任させ、緊縮財政へひた走ることになる。

そして、民主党のこの方針は民進党になった今も変わっていない。

今こそ求められる経済リベラルへの回帰

民進党の支持はなぜいつまでも戻らないのか。稚拙な国会対策や選挙目当ての代表選出、共産党との共闘など様々な要因が挙げられるが、最大の理由は民進党に求めていない政策を出し続けているからである。

なぜ本来リベラルである民進党が自民党よりも緊縮財政を重視した保守的な経済政策ばかりを掲げているのか。安倍政権がリベラルな経済政策を取っているとはいえ、民進党が保守的な経済政策を取っていては「反対しかしない」と言われて当然である。

経済リベラルとは何か。

積極的な財政政策、金融緩和策で経済成長を実現させ、それを再分配することである。

日本社会は今まで生まれた家庭や就職した会社によって人生が大きく異なる「自己責任」型の社会を構築してきたが、家庭格差が広がり、企業の体力、市場の転換スピード(≒企業寿命)が早まった昨今では、社会的に生活サービスを担保すべきであり、現役時代への社会保障を分厚くしない限り、子育てをするデメリットばかりが上回り、少子化の流れは止まりそうにない。

また、労働政策も乏しいため、就職氷河期世代が代表するように、就職する年代によっても人生が大きく異なるようになってしまっている。

民進党内でも再分配の部分は議論されているようであるが、積極的な財政政策、金融緩和策の部分はほとんど触れられておらず、財源は増税に求めている。

しかし、増税だけではいずれ限界が来るし、短期的なショックも大きい。しかも消費税増税であれば逆進性も高い。また、世代間格差や債務削減においてもインフレが重要であり、デフレが解消しない限り、賃金も上がりそうにない。

国民が求めているのは日々の生活の改善であり、景気の回復である。改めていうまでもないが、表の顔だけを変えても意味はない。党の理念は何か、そのために必要な政策は何か。代表選は決して代表を決めるためだけに行うものではなく、党が考えていることをアピールする場でもある。

民進党の課題は多い。現状の安倍政権の支持率が落ちている理由は「お友達内閣」と呼ばれる透明性のなさや「こんな人たち」というような上から目線など政策以外のところにあり、受動喫煙対策法案が通らないことを見ても部会を中心とした与党の事前審査制の弊害も大きい。かつて民主党政権が目指した政権運営における「改革路線」も、都民ファーストが情報公開を強調したように、ニーズがあるだろう。

だが、現状は最も根幹にある理念と政策がズレているように感じる。なぜ自民党以上にプライマリーバランスを重視しているのか。

現在、民進党(野党)を支持しているコアな市民層や朝日新聞などの左寄りのメディアは経済成長を否定する向きがあるが、経済成長なしで財政の健全化が本当に可能だと思っているのだろうか。

民進党がリベラル政党であろうとするならば、経済リベラルへの回帰こそが必須条件であり、無理な財政再建路線から離れる、それなくして民進党の復活はないように思える。

※Yahoo!ニュースからの転載

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