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蓮舫代表辞任の民進党は「解党→都民ファ合流」ではない「次世代の政権選択政党」の絵を描き直せ

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代表の顔が変わっても、代表を選んだ構造を変えないと民進党に未来はない

昨年の夏から蓮舫代表では民進党に未来がないとこの高橋亮平コラムでも書き続けてきた。
民進党代表選前の昨年8月に書いた『蓮舫代表になっても無投票で「社会党末期の道」ならむしろ「小池新党」に期待が集まる』(https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20160824-00061444/)では、都知事選を受けて辞任した岡田代表について、代表という「顔」を変えるだけでなく、執行部の責任を明確にした上で、「民進党は既に既得権を守る守旧派勢力になっている」現状をしっかりと認識した上で、民進党のあるべきポジションを明確に形づくっていく必要性に触れるとともに、「蓮舫支持理由が「選挙のため」では先がない」と指摘した。

まさに「その通り」になった。もっと言えば予想以上に「民進党壊滅状態」までこの1年で導いてくれたという感すらある。蓮舫代表の辞任についても、個人的には遅きに失したどころか、最初から分かっていた「想定通り」ではないかと思うのだが、大事なのはこの後、民進党の中で、この蓮舫代表を選んだ人たちにしっかりと責任を取らせられるかだと思っている。

1年前の代表選の際に指摘したのが、当時の岡田代表体制の中で、蓮舫氏はNo.2の代表代行であったにも関わらず、体制の責任を明確にする事なく、また岡田代表を支えた体制すら変わらずに、「選挙に強い」というイメージにだけつられて、そのまま蓮舫氏を代表にした。

今回の責任についても蓮舫氏だけにあるのではなく、その蓮舫氏を選んだ構造自体にある事を認識した上で、今後行われる予定になっている代表選において、民進党はまさに「社会党の末期の道」と同じ道を通る事になる。

民進党は、民主党時から代表の首をすげ替えても、首から下は同じ構造という形で党運営をし続けてきた。これでは自民党の派閥政治の方がマシだ。本気で党を立て直そうというのであれば、党内政治の中で蓮舫氏を代表にしたのは誰かをしっかり検証し、責任を追及してもらいたいと思う。

ちなみに代表選の際には蓮舫氏を支援には、野田グループの「花斉会」、横路グループや赤松グループと言われる旧社会党系の「新政局懇談会」、川端グループ・高木グループと言われる旧民社系の「民社協会」、細野グループと言われる「自誓会」、旧維新の党は代表選では分裂選挙になり「旧結いの党」議員の一部等が名前を連ねていたはずだ。

今後の民進党にとって、重要なポイントの1つは、こうして蓮舫氏を代表にした構造が、「自分たちは全く関係ない」と全てを代表や幹事長に責任を転嫁する事がないかである。残念ながらこうした党内の改革は、中の人間しかできない。「民進党の良識」に期待すると共に、国民の皆さんには、是非、彼らの動向に注目をして厳しくチェックしてもらいたいと思う。

振り返っても蓮舫氏は、常に分岐点で失敗をし続けた

民進党代表選挙中の9月時点にも高橋亮平コラムでは、『それでも代表選圧勝で始まる蓮舫民進党「反転攻勢」は「政権選択政党」にまでつながるのか』(https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20160914-00062176/)と、「選挙に強い可能性がある」という事以外ほぼメリットがないと思われた蓮舫氏を圧勝で選んでしまうような政党にも関わらず、代表選直後の10月に行われる事になっていた衆議院補欠選挙において「不戦勝」の選択をする方針だった事を指摘した。

この時の選挙は、小池知事が知事に転身した東京10区と、自民党が分裂した福岡6区の選挙であった。

蓮舫自らがこの時に東京10区で出ていれば、勝てた可能性もあっただろうし、野党側にとってはいろんな可能性があった補選だった。この選択によっては、その後の政局も大きく変わっていた可能性もある。

もっと振り返れば、蓮舫氏自身はその前の都知事選においても最初に手を挙げていれば、民進党は都知事選ですら勝てる可能性もあった。

好機と言えるポイントで、ことごとく「勝負をしない」選択をし、ここまで崩壊した事はしっかり共有してもらいたいと思う。「選挙で選んだ」としか思えない代表で、一方で「選挙で勝負しない」構造は、最初から国会議員たちが「自分たちの選挙を少しでもましな状況にしたい」と思っていただけに見える事はこの時点から指摘をしてきた。あとでまた詳しく書こうと思うが、この混乱に乗じて「離党して都民ファーストに」、「解党して都民ファースト合流」は、基本的には同じ構造である事も指摘をしておきたいと思う。


民進党都議選惨敗のきっかけは蓮舫氏が候補者のほとんどを希望の塾に行かせた事

蓮舫氏の代表辞任に先立って、7月25日に野田佳彦幹事長が、民進党本部で開かれた両院議員懇談会で、惨敗した東京都議会議員選挙の責任を取って辞任する意向を表明している。

先日の高橋亮平コラム『区割法施行で8月の内閣改造直後に解散か?国政での「小池新党」誕生とその影響は?』(https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20170720-00073455/)でも、自民党以上に民進党の方がより深刻である事を指摘したところだが、会見において野田元総理は、辞任理由について「求心力を確保できず、党のガバナンス(統治)がうまくいかなかった責任は重い」と語ったとされるが、本当にその責任は野田幹事長にあったのだろうか。

民進党が今回擁立した候補者は21人、うち現職は7人だった。出馬辞退して引退した議員が1人いたので、現職の議席としては8人いたことになる。選挙の結果、獲得した議席は5議席。マスコミ報道では、7議席が5議席になった事を受けて等と報じられるが、民進党が比較すべき数字は本当にここなのだろうか。本質的な問題は、もっと別なところにあり、その責任も別の方にあるような気がしてならない。

民進党内では就任当初から野田氏を幹事長にした人事が全ての問題の始まりだと言う声が多いが、私自身はそうは思わない。むしろ野田氏が幹事長だったから蓮舫氏が代表でもここまでもったのではないだろうか。その意味では蓮舫代表体制を長引かせた責任はあるかもしれないが、自らの主張や想いと異なる事も「自分が解散で迷惑をかけた同志と党のため」と本当に泥臭い役回りをこなし続けた姿は、個人的には政治家としてむしろそこは評価をしなければならないのではないかと思う。

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