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【スターバックス】、モバイルオーダー&ペイが9%!失敗事例からリスクヘッジを学ぶ?

170729スターバックス
■コーヒーチェーン最大手のスターバックスは27日、第3四半期(4月〜6月期)の決算発表で「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」が注文の10%近くになっていることを明らかにした。モバイルオーダー&ペイは事前注文・事前決済。同社のアプリからコーヒー等を注文し、アプリ内にある金額をチャージしたギフトカード(プリペイドカード)から支払う仕組みとなっている。利用者はメインメニューの「注文(Order)」をタップし、フラペチーノやベーグルを選択する。ピックアップまでの時間が表示された最寄りのスターバックス店を指定し、注文ボタンをタップすれば決済完了となる。

第3四半期のモバイルオーダー&ペイは注文の9%を占めた。前期となる第2四半期(1月〜3月期)ではモバイルオーダー&ペイは8%、前年同期は5%だった。また、同社のアプリ決済「モバイルペイメント(Mobile Payment)」はアメリカ国内で30%に達しており、第2四半期の29%、第1四半期の27%から増加傾向にある。

 スターバックスではモバイル・オーダー&ペイの急速な普及により客数減を招いていた。通勤時など忙しい時間帯にモバイル・オーダーが殺到するためバリスタがその対応に追われ、レジに並ぶお客の接客が遅れがちになってしまっていたのだ。そのため改善策として「ウェーブ1〜3アクション(Wave 1 to 3 action)」を行っている。

ウェーブ1ではピーク時の対応の研修を行い、人員増やモバイルオーダー&ペイ専任スタッフ「デジタル・オーダー・マネージャー(DOM:Digital Order Manager)」の追加が盛り込まれている。ウェーブ2はタブレット端末を使ったDOMのスケジューリングや具体的な実務の徹底となる。DOMはネットからの注文をリアルタイムでバリスタと確認しながら、利用者にはオーダー完了などのデジタル通知を行い、コーヒーでいっぱいとなった受け取りカウンターの整理を行う。ウェーブ3ではモバイルオーダー&ペイ対応の機器の導入やレイアウトなど店舗開発と改装となっている。スターバックスではすでに約1,000店でDOMの配置を完了しており、ウェーブ3のモバイルオーダー&ペイ対応店への改装は10月から始まるとしている。

 同社が第3四半期の売上高は前年同期比8.1%増となる56.6億ドルだった。純利益は6.91億ドルで、前年同期の7.54億ドルから減少した。アメリカ国内の既存店ベースは5%の増加だった。内訳は客単価が4%増加、客数は1%の増加となった。なお、5年前に買収したお茶専門店「ティバーナ(Teavana)」について、全379店を閉鎖すると発表した。ティバーナの多くがショッピングセンターに出店しており、2018年春までに営業を終了する。モールの客離れがティバーナに影響し、業績不振が続いていた。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当ブログでモバイル・オーダー&ペイを頻繁に取り上げる理由は、外食だけでなく小売にも大きな影響を与えるからです。例えばホールフーズのNYブライアントパーク店のグローサラントでは店内端末で注文をとっています。ホールフーズの365や他の新しい店舗にも端末があり、ランチ時には多くの方が使っています。店内端末からスマートフォンに移行するのは時間の問題です。

テキサス州で展開するスーパーのHEBでは、同社のグローサラントブランド「ツルーテキサスBBQ(True Texas BBQ)」でモバイルオーダーのアプリを展開しています。当社の「最新!ネットとリアルが融合するオムニチャネル戦略コンサルティング・セミナー」では、成功事例だけでなく、失敗事例からも学んでいただいています。特にモバイルオーダー&ペイは急速に普及することが予想されるので、失敗を未然に防ぐリスク管理学習も必要なのですね。

170729ホールフーズ@サンタクララ
ホールフーズ・サンタクララ店にある注文用端末。店内端末からスマートフォン・アプリに移行するのは時間の問題だ。

170729アプリ@ツルー・テキサスBBQ
テキサス州で展開するスーパーのHEBでは、同社のグローサラントブランド「ツルーテキサスBBQ(True Texas BBQ)」でモバイルオーダーのアプリを展開している。

17年4月6日 - 【グローサラント】、一般紙が食品スーパー内レストラン現象を新トレンドとして掲載!

⇒ところで後藤はプライベートでもスターバックスによく行きます。朝食+コーヒーなのですが、必ずモバイル・オーダー&ペイを使っています。理由はレジ行列に並びたくないし、入店と同時に注文品をピックアップしたいからです。要するにせっかちなんですね。

スターバックスのモバイル・オーダー&ペイは注文と同時に調理が始まります。コーヒーの注文では、少し遅れて到着した場合のほうが、ちょうど良い加減の温度になっているのです。実際にバリスタと確認したのですが、(到着が遅れてピックアップ時)コーヒーが冷めていたら新しく作ってくれるのですね。遅れたほうが悪いとはいえ、こういった対応は実に有難いことです。だから利用したい、今後も利用するということになるのです。これは返品でも同じです。期限切れであってもレシートなくても返品できるトレーダージョーと同じでお店を贔屓するものです。こういった細かい配慮ができているとモバイルオーダー&ペイは成功しやすいのです。

⇒一方で失敗事例からのリスク管理もスターバックスから学べます。コンサルティング・セミナー後のワークショップでは実際にオムニチャネルショッピングを行いますが、モバイル・オーダー&ペイをセミナー室や移動中の車内から行います。スターバックスのモバイル・オーダー&ペイの場合、クライアントが少人数のグループならちょっとした休憩時間を利用してモール内フードコートで実演を行っています。で、急速な普及で失敗を招いたスターバックスの失敗事例を学んでもらっているのです。

マンハッタンなどにあるスターバックス繁盛店では、通勤時など忙しい時間帯にモバイル注文が殺到するため、レジに並ぶお客の対応ができなくなってしまったのです。モバイル・オーダー&ペイを自分のスーパーのデリで導入しようと仮定し「では、どうすべきか?」という問いで、参加者にブレインストーミングを行ってもらうワークショップとなっているのです。例えばアプリ上で行列を見える化するなどアイディアを出してもらいリスク管理を学ぶのです。

 さらにスターバックスのカフェインを脳に注入しながらワークショップを行うと良いアイディアが出てきて、リスクヘッジになります(笑)。

17年7月24日 - 【モバイル・オーダー&ペイ】、米国で調査すべき外食チェーン5つのモバイル注文は!?

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