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結果としてFRBは市場をうまくコントロール、イエレン議長続投期待も

 7月26日のFOMCでは、全員一致で金融政策の現状維持を決めた。6月のFOMCで利上げを決定した際に金利据え置きを主張して反対票を投じたミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も、今回の現状維持には賛成した格好となった。

 この現状維持は市場参加者の予想通り。問題は今後予定されるバランスシートの縮小開始のタイミングと年内あと一回とされる利上げの時期、もしくはその有無となった。

 4兆5000億ドル規模の保有証券の縮小について声明文では、前回の「年内に着手する」としていたものが、「比較的早く開始する」に修正されていた。これにより次回9月のFOMCにおいてバランスシート縮小を決定し、10月にも開始されると見込まれる。

 手段としては、満期を迎えた債券への再投資を減らすことで資産を縮小するかたちとなる。開始時の資産圧縮規模は米国債が月60億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)などは月40億ドルを上限とし、3か月ごとに上限を引き上げて、1年後には米国債が月300億ドル、MBSなどは月200億ドルとする。

 そしてもうひとつの注目材料となったのが、年内あと一回の利上げの有無となった。何事もなければ9月のFOMCでバランスシート縮小を決定し、やはり議長会見の予定される12月のFOMCで利上げを決定するというのが大方の予想となっている。

 これに対し今回のFOMCの声明文では、足元の物価水準に関して、前回の「inflation is running somewhat below the Fed's 2% target」という表現から「inflation is running below the Fed's 2% target」という表現に変わった。これをみて、市場では12月の利上げ観測に不透明感が出たとして米長期金利が低下し、ドルが下落した。

 7月11日に半期に一度行われる米下院金融委員会の公聴会で、FRBのイエレン議長は「FOMCは向こう数か月、インフレの動向を注視していく」と指摘した。ここ数か月の物価指標が著しく低水準にとどまっていることはFRBも認識しており、それが今回の声明文の表現修正となったとみられる。しかし、それは一時的要因が物価上昇を抑制しているとの認識に変わりはない。

 今後の物価見通しの部分に関しては今回の声明文では表現は変えていない。ここから読み取れるのは、FRBの予想通りに一時的要因が物価上昇を抑制していることが明らかになれば、予定通りに12月に利上げを決定するということになる。しかし、予想に反して物価の低迷が続いた場合には、利上げが先送りされる可能性は確かに存在する。

 今回の市場での反応は、ハト派的な表現修正とみなした過剰反応との見方もできるが、FRBの正常化に向けた動きは慎重であるとの見方も反映したのかもしれない。それが結果として米国株式市場の主要指数の過去最高値更新を招いたり、米長期金利の上昇を抑制しているのであれば、結果論ではあるがFRBはうまく市場をコントロールしているかにみえる。そうなるとイエレン議長への評価はさらに高まり、続投への期待も高まることも予想される。

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