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防衛大臣の辞任と深夜ミサイル

 防衛大臣が辞任して、とりあえず岸田・外務大臣が兼務することにしたら、ちょうどその深夜に北朝鮮がミサイルを発射した。深夜のミサイルというのは新基軸だが、ことさら防衛大臣の不在を狙ったということでもあるまい。遠距離へも届く能力があるが、わざと高い軌道で打ち上げて日本海の北部に落下させたようだ。

 政府は29日未明、つまり今日の早朝に国家安全保障会議(NSC)閣僚会合を首相官邸で開き、情報の収集と分析に当ったとのことだ。それによるとミサイルは28日午後11時42分ごろに発射され、40分間ほど飛行したというから、ちょうど日付をまたいで飛んだことになる。深夜に招集された岸田外相ほかの閣僚には、ご苦労なことだった。

 日本政府の対応としたら以上で一応完結するわけだが、ネットで情報を見ていたら、アメリカ軍のレーダーと、それに連動する自衛隊の警戒システムを通して、正確な情報はリアルタイムで入っていたらしい。常識で考えても、在日アメリカ軍や自衛隊の基地が、北朝鮮を含む仮想敵国からの奇襲攻撃に対して、無防備でいるわけがない。その備えは、防衛大臣の交代で混乱するような次元ではないだろう。ただし危険が切迫して実弾で迎撃をする命令には、文民の統制が効いていなければならない。それがないと「現場」の判断で「戦闘」が始まってしまう。

 北朝鮮は「在日アメリカ軍を標的にする」と公言している。それに対してアメリカ軍も先制攻撃を含めて対応すると応じている。しかし実際に「熱い戦争」を始めてしまったら破滅的な事態になることは、双方ともよく承知しているのだ。破局までの間には、いろいろな段階がある。

  これからも「北のミサイル」は発射されるかもしれないが、それは彼らが存在感を示すメッセージで、言わば「対話」の一部分なのだ。過剰に反応したら、相手を喜ばすことにしかならない。

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