三木谷氏は、日本の経済界を「ガラパゴス状態」と批判。経団連の脱退理由を「仲間うちで固まって満足している」「経団連が日本の経済界のコンセンサスだと思われなくない」と打ち明け、保守的で電力業界とベッタリになっている経団連の体質を看過した。
田原氏との詳しいやり取りは以下の通り。
「経済界のコンセンサスではない」
―なぜ日本の経済界は出遅れているのか?
「ガラパゴス状態。サービスなり金融で世界的な企業を育てようという発想がないんです。日本の携帯電話は世界で一番進んでいるものだったけど、結局、世界規格にならなかった。世界的な会議に出てって発言する人がいないんですよ。個人として勝負できる人がいない。英語ができないし、内向きにであると。G8に行くと、オバマ大統領とサルコジ大統領はファーストネームで呼び合ってるのに、日本の総理は孤立してる感がありますよね」
―1部上場の大企業が何で内向きなの?
「分かりやすい例を挙げると、海外のホテルのテレビはソニーやパナソニックだったのが、今やサムスン、LGですよね。韓国勢が圧倒しています」
―経団連の体質はどうですか?
「敵対的買収の話とか、全てにおいてガラパゴス的な物を守ろうとしていますね」
―敵対的買収っていうけど、世界的には普通なのに日本だとハイエナ扱いですよね?
「うちがフランスのeコマースの会社を買ったわけですよ。ebayよりもamazonよりもトラフィックが多い。叩かれるかと思ったら、『よくフランスの会社を買ってくれた』とフランス人は歓迎してくれるわけですよ。どんどん雇ってくれと。世界の中の日本というやり方でやらないとまずいと思うんですよ」
―輸出をガンガンやってるのに、なんで鎖国してるの?
「仲間うちで固まってるのが居心地がいいので、そこで満足してしまってるんでしょうね。今回の電力産業の問題にしても、ある経営者と話してても『電力料金がただでさえ高いのに、さらに上げようとしていて困る』と、一対一だとおっしゃるのに、外に出ると言わない。今回、なんで経団連に失望したかというと、僕が入会したころには、どうやって日本の競争力をあげるかということを奥田会長もいってたわけですよ。でも、今は結果的にそうなってない」
―日本の経団連は社会主義になってる?
「これは言うと怒られるかもしれないけど、うちの株主のファンドが経団連に行って、“日本の企業は株主をひどい扱いしてる”と文句を言ったら、“日本の株なんて持たなければいい。株主がオンリーじゃない”と堂々と言っちゃうと。それも経団連をやめたくなった理由の一つですね」
―三木谷さんが経団連やめたら、経団連は全く後ろ向きになっちゃうのでは?
「なぜやめたかというと、経団連が言うことは日本の経済界のコンセンサスみたいに思われてますよね。それは違うんだと」
「私の会議の95%は英語」
―日本の技術水準は結構高いと思います。でも、なぜグローバルスタンダードにならないんですか?
「世界の通信規格を決めるような会合に行ってくれと要請を受けたことあって、なんで自分か?と思って聞いたら、“他に行く人がいない”って言うんですよね。発言力があって英語ができる人がいなんですよね。説得的に話せる人が少ないんでしょうね。高度経済成長期のような、“俺が押し上げるんだ”って意気込みが足りないんじゃないですか」
―高度成長をもたらした松下幸之助さんにしてもパワーがあった。三木谷さんにもある。でもなんでみんなないの?
「今はハングリーさも展望もない。手前味噌ですが、ベンチャー企業にしても内向きで、楽天をグローバリゼーションしちゃおうと。三木谷にできるんだったら俺にも出来ると。うちが英語を導入して、他もならってきていて」
―今は英語を公用語化してるんですよね?会議も英語?
「私の出る会議は95%、英語です。日本人だけでもね。そうしないと英語はうまくならないですよ。日本人が中高大で3000時間も英語を勉強して、しゃべれないってどういうことだと。楽天が英語化で成功する。それで他社も英語化しようとなると、それで今までの英語教育じゃダメだ。やはり世界に向けた人材を育てるようになると。そういう流れになればいいなと思っています」
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