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【新聞チェック】民主党のバックに原発推進団体「電力総連」、東京新聞「こちら特報部」が裏側に迫る

 東京新聞の朝刊に掲載されている名物記事「こちら特報部」。気になるニュースの裏側を追跡し、じっくり読ませてくれることで人気のコーナーだが、6月18日付けの紙面では民主党の支援団体「電力総連」の実態に迫っている。この団体は、日本各地の電力会社の労働組合が加盟する連合組織で、組合員数は約22万人。民主党の有力な集票マシンとして機能してきた。この団体は福島第一原発の事故が起きた今もなお「原発推進」の旗を降ろしていない。東京新聞では「事故の検証などで公正さを貫けるのか」と疑問を投げかけている。
 

「原発は国民の選択だ」と事務局長



 電力総連の正式名称は、全国電力関連産業労働組合総連合。日本の労働運動の主流派である「連合」の中核組織だ。今回の事故を起こした東京電力や、停止中の浜岡原発を抱える中部電力の労組も加盟している。2005年の国の原子力政策大綱について、次のように推進の立場を明確にしていた。
数多くの組合員が原子力発電所や再処理工場など原子力職場で働いており、日本のエネルギー政策の一翼を担っているということに自信と誇りを持っています。
 東京新聞の記者は、電力総連の内田厚・事務局長にも取材している。彼のコメントを抜粋しよう。
「福島原発の安定化が最優先課題。事故原因が分かっていないのに、原発を見直すべきかどうかの議論はできない」「原子力発電は、議会制民主主義において国会で決めた国民の選択。もしも国民が脱原発を望んでいるなら、社民党や共産党が伸びるはずだ」
 原発政策を見直す予定はないとして、従来の立場を貫いた格好だ。

政権交代で存在感を増大



 この記事では電力総連について、以下のように解説している。
これまで民主党を「票とカネ」で全面的にバックアップし、政権交代で存在感を飛躍的に増大させた。

東電出身の小林正夫、関西電力出身の藤原正司両参院議員(いずれも比例代表選出)という二人の組織内議員を筆頭に、同等の多数の議員に影響力を及ぼしている。

昨年七月の参院選では小林氏が約二十万票を獲得して再選。選挙区では四十七人の民主党候補らを推薦、蓮舫行政刷新担当相、北沢俊美防衛相、輿石東参院議員会長ら二十四人が当選した。
 こうした支援の結果、民主党政権も原発を推進してきたという。木下武男・昭和女子大特任教授は「原発推進が選挙で推薦するか否かの踏み絵になった」と、コメントを残している。

 これまでの政権与党だった自民党に対しては、電力会社が組織する電気事業連合会が応援してきた。一方で、政権交代を目指す民主党を電力総連が支援するという巧みな構図が出来上がっていた。このため、政権交代があっても原子力事業は必ず推進されるという絶妙なシステムが出来上がっていたわけだ。原発事故を受けて、電力業界と政党の関係が問われることになりそうだ。

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