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河野太郎氏「エネルギー政策を考える〜"脱原発"は本当に可能なのか〜」

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 自民党若手のホープ、河野太郎氏(48)。長年原子力政策を推進してきた党内にあって、原子力からの脱却や再生可能エネルギーの実現を舌鋒鋭く訴えている。5月16日の22時半に開催された「BLOGOSチャンネル」では、経済学者の池田信夫氏との間で熱いトークが繰り広げられた。

 イベント開始前、案内するためにエレベーター前で待っていると、フラリとソーラーパネル付きのバックパックを背負って一人で現れた河野氏。大勢の秘書やボディーガードを連れて来るのかと思いきや、非常に身軽な格好だ。「こんばんは、今日はよろしくお願いします!」と気さくに挨拶。「いかにも自民党」ではない、新世代の政治家らしさが現れていた。【構成:安藤健二、大谷広太(BLOGOS編集長)】

あまりにもルールを逸脱した「賠償スキーム」



池田信夫(以下、池田):こんばんは、アゴラ編集長の池田信夫です。毎月1回お送りしておりますBLOGOSチャンネル。今回は自民党衆院議員の河野太郎さんをお迎えして「"脱原発"は本当にできるのか」というテーマで伺いたいと思います。河野さん、よろしくお願い致します。

河野太郎(以下、河野):こんばんは。よろしくお願い致します。

池田:河野さんは先日の記者会見で、民主党政権の批判をされて非常に大きな反響があったわけですけども、特に先週の13日に閣議で出てきた賠償スキーム、あれが国会でこれから大きな問題になると思うんですが、それについてお話を伺えませんか。

河野:まず福島第1原発の状況を考えると、政府と東電はもっと真面目に事故処理の対応をしてもらわんといかんな、という気がしております。いろいろな物が、後から後から出てくる。あるいは、「気づきませんでしたー」みたいな処理では困る。まずは、それをキチッとやってもらうのと同時に、一体全体、何が原因でこういう事態になってしまったのかを、はっきり調査をして「こういうことなんだ」という結論を出さないといけません。そうでないと、「誰が悪いのか」というのは決まらないはずなんですね。枝野さんが「これは全部、東電に背負ってもらう」とおっしゃいましたけど、官房長官がそういうのは勝手ですけど、決めるのは最後は司法です。裁判で係争になったら(東電が)「いや、うちに100%はおかしいです」という話になりかねない。

 まず最初に賠償のことを考えたときにやらなきゃいけないのは、独立した調査委員会をちゃんと作る。政府が言ってるのは、「政府の元に作ります」しかも「閣議決定でやろう」ということを言ってますんで、「ちょっと待ってくださいよ!」と(思うんです)。今までの政府の原子力政策も対象にしなけりゃいけませんし、事故が起きてからの政府の対応、東電の対応ももちろんやらないといけません。政府が調査の対象になるわけです。

 「政府を調べる委員会を、政府の元に作ります」というのは、あまりに独立性がないんですよね。我々が言ってるのは、国会の中に独立した調査委員会を作って、そこで“原子力村”と呼ばれている勢力から独立した方々が調査に入る。この方々が調査をキチッとやって報告を出した上で、東電と政府の賠償の割合は当然、そこで決まってくる。それをやる前に「東電が100%です。こういうスキームです」というのは、あまりにもルールを逸脱してませんか。というのが一つ目ですね。

 で、独立委員会の調査に基づいて「こういう風にやります」と支払いが決まります。それが決まるまでの間も、額は確定しないけど東電に賠償金を払ってもらわなきゃいけません。そうすると、金融機関からの借り入れとか社債とかあるわけですが、少なくとも賠償金が確定するまでは、「資産を保全しといてくださいね」と。政府がキャッシュフローを保証するから、「皆さん、東電にはちゃんと物を売ってくださいね」「取り引きを続けてくださいね」ということを保証する。そこまでやれば、電力を供給するという東電の仕事は続いていきますから、その状況で報告書が出て賠償がいろんな計算をして確定をする。それをまずやるのが政府の仕事だと思うんです。

 それで、東電の支払う分が決まってくる。東電は福島第1の廃炉もしないといかんし、賠償もある。そうなると東電は相当お金が大変で、資産を全部出しても賄えない。すると東電はどこかの段階で、破たん処理をしないといけなくなる。そうするとルール上、「経営陣は総退陣してください」となるんで、「7000万円もらってるのを3000万円にしろ」とか、そういう話ではなくなります。経営陣は総退陣。「いくらにしろ」というのは違う話だと思いますね。
 
 それで株主は当然、企業が破綻するわけですから、100%減資になりますよ。金融機関も貸したお金は、ある意味、貸し手責任が問われると。賠償金は東電が払えるところまで払って、払えない部分は国が責任を持つ。ただ、いきなり国民負担にするのではなくて。(使用済み核燃料の)再処理をするために、毎年5000億円ずつ電気料金に上乗せして国民から集めている。それが、再処理用に2兆4000億円たまっているわけですから、これだけの事故の後、核燃料サイクルがこれだけたちゆかなくなったときに、「再処理をやるんです」と言い続けられるかというと、そうはならないと思います。
 
 「再処理のため」と積み立てた2兆4000億円は法律改正をして賠償金の支払いに当てますと。それでも足りない物は、「申し訳ないけど政府の責任なので、最後は国民負担をしてください」と言う。そういう順番で流れないとおかしいと思うんですね。ところが、今度の奴はなんだかムチャクチャで。

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