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トランプ政権のレームダック化を市場は織り込み済みか

米上院共和党による医療保険制度改革(オバマケア)改廃への取り組みが頓挫した。オバマケア)改廃に対し民主党は反対し、共和党は上院(定数100)で52議席を占めるが2人を超える反対者が出たことで賛成票は過半数に届かず、早期採決を事実上断念することになった。上院がオバマケア代替法案の採決を断念するのは6月に続いて2回目となる。

上院共和トップのマコネル院内総務はオバマケアの廃止法案の採決をまず優先し、2年程度かけて代替制度を検討しようと提案した。しかし、医療保険の代替制度がないままオバマケアを廃止すれば、多くの米国民が健康保険を失うことが予想され、大きな混乱を招きかねない。

トランプ大統領はオバマケアの改廃を大統領選での公約に掲げていた。しかし、可決に必要な過半数を与党共和党が確保できないことが確実となり、少なくとも早期成立は困難となる。オバマケアを見直して、減税の財源に充てようと目論んでいたこともあり、オバマケアの改廃を軸に進められていたトランプ政権の政策の行方がさらに不透明感を強めることになる。

ただし、市場はすでにトランプ大統領の政策に過大な期待は持っていないように思われる。18日の米国株式市場でダウは下落したが、アップルなど主力IT株が買われ、ナスダックは上昇し最高値を更新している。S&P500種株価指数も取引終盤にプラス圏に転じて、こちらも過去最高値を更新した。オバマケア改廃への取り組みの頓挫はそれほど売り材料視されていない。

それに対して米債は買い進まれていたが、これはトランプ政権の経済政策への期待の反動というよりも、年内あと一回とされる利上げに不透明感が出てきていることにあるのではなかろうか。

外為市場ではドルがユーロに対して1年2か月ぶり安値を付けた下落した。米長期金利の低下に加え、ECBが今後緩和バイアスを解除してくると予想されることもあり、対ユーロでのドル安が進行した面もある。ただし、ドル円も一時111円69銭と3週間ぶりの安値を付けるなどしており、トランプ政権の政策不透明感が外為市場では少なからず影響していた可能性はある。

いずれにしてもトランプ政権のレームダック化は、市場ではすでにかなり織り込まれていることが予想される。トランプ政権に対して過度な期待はすでになく、むしろ景気の足を引っ張るようなことがなければそれで良しとの認識も強いのではなかろうか。

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