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アメリカの強みを削ごうとするトランプ大統領

ABCニュースとワシントン・ポストの共同調査で、トランプ大統領の支持率が、就任後6カ月の時点で戦後歴代大統領で最低の36%となり、不支持率58%という結果が出ても、いつもの調子で「この時点で40%は悪くない」とツィートしたトランプ大統領ですが、支持率が低下し、世間から不支持の烙印を押されても、なおコアな支持者に支えられているのは安倍内閣と似ています。

違いと言えば、安倍内閣は自由主義貿易の旗を掲げ、一方のトランプ大統領は保護主義の旗を掲げていることでしょうか。トランプ大統領の保護主義は、グローバル化でもっとも利益を得てきたアメリカの強みを打ち消すことにつながってきます。そのトランプ大統領が、全米50州の製造業者の幹部を前にアメリカの製造業の保護を進めることを強調し、「外国製品の略奪的なネット販売は国内の消費者やショッピングセンターに壊滅的な被害をもたらしている。この取り締まりが含まれる」と表明したそうです。トランプ氏、「メード・イン・アメリカ」製品の保護策強化を約束 - ライブドアニュース : 

つまり、それはアマゾンに対して規制をかけ、アマゾンの圧倒的多数の取扱商品から罰金をとると言っているに等しいのです。もちろんナイキも、アップルも、アマゾンのデジタルアシスタント「Alexa」が利用できる人気のAIスピーカーECHOもだめでしょう。アメリカ最大の小売業ウォルマートの衣料品も規制されることになります。こんな単純なことをトランプ大統領がわかっていないとは思えず、国内の製造業の保護によって雇用を守るとさえいっておけば、それに釣られる支持者が増えるとでも計算しているのでしょうか。

それよりも関心があるのは、トランプ大統領が移民にしても、グローバリゼーションにしても、これまでアメリカが発揮してきた強みをあっさり削いでいこうとする政策を推し進めようとしていますが、そんな政治がどこまでグローバル経済に影響をもたらすのかは疑問です。そもそもアメリカの製造業で中国やASEANなどの工場と競い合っている企業などわずかで、グローバル化という時代の奔流に抵抗し、小さな板切れで流れを止めようとするに等しいのかもしれません。

付加価値の低い産業を中国から取り戻そうというトランプ大統領の発想は、アメリカの消費者に割高な製品を押し付ける結果になり、消費支出を抑制することにつながってきます。トランプ大統領はアメリカ経済になんの貢献もしないままに混乱だけを残して終わりそうです。

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