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電通の違法残業、正式裁判へ

広告大手電通の違法残業事件で、東京簡易裁判所(池上裁判官)は、昨日12日、労働基準法違反罪で略式起訴された電通への略式命令を「不相当」として、公開の正式裁判を開くことを決めた、と報じられています。

新人社員の高橋まつりさん(当時24歳)が、2015年12月に過労自殺したことについて、安倍政権が「働き方改革」を推進していることもあり、注目されていましたが、公開で審理されることで、過労死を抑止する力になることを望みたいと思います。

東京地検は、7日に略式起訴を発表した際に、正式な裁判を求めなかった理由について「違法と認定できる時間や被害労働者の人数、他の事件を検討した上での判断」と説明していました。

略式不相当というのは、100万円以下の罰金か科料となる事件で、検察官が容疑者の同意を得て略式起訴したものの、簡易裁判所が略式命令を出すのはふさわしくないと判断した場合に示されます。

これまでの長時間労働では、企業だけが略式起訴され、仕事を具体的に指示する立場の幹部などは起訴猶予になるケースが大半、ということです。

企業は争わずに罰金を納付すれば、早期に決着していました。

電通の場合、正式の裁判になれば、検察が処分を判断した証拠が明らかになり、電通側の被告人質問などもあるそうです。

残業時間について労使が結ぶ「36協定」が無効だったことなど、労務管理の実態が明らかになるとみられます。

多くの過労死、過労自殺で、死に至る経緯や会社の労務管理の実態は明らかにならないことが多く、真相解明が、過労死の抑止力になることを、遺族や関係者は期待しています。

これまでに、略式の処分を裁判所が「不相当」とした事例は2件ありますが、企業の規模や知名度が違い、今回の電通の裁判は、大企業やその経営者に警鐘をならすものとして、注目されています。

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