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eスポーツカフェと風営法の適用について

さて、下記お店、本業は普通のインターネット喫茶のようなのですが、友人よりイベント開催情報を提供して貰ってリンク先に飛んでみて驚いた次第です。
PUBGバトルロワイヤル大会!!
https://igs-icafe.connpass.com/event/58513/
第10回のFANBATはいま話題のPUBG、「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」で実施します!ラフにみんなでパーティを組んでスクワッドで遊ぼうと思います。PUBG仲間を作りたい人、オフラインでスクワッドを遊びたい人、初心者の方ももちろん大歓迎です!
・場所…ALIENWARE ARENA in アイ・カフェAKIBA PLACE店
・日付…2017年6月10日(土)
・受付時間…12:30~12:50
・開催時間…13:00~17:00
・定員…選手40名(先着順)
・料金…選手1,300円

【賞金・賞品】当日獲得ポイント成績上位者に賞金を進呈。
1位 5,000円
2位 3,000円 
3位 2,000円
ちょっ、これ選手の参加料金が直接賞金に回っていたら賭博罪じゃないですか(笑
 当該イベントは、アイカフェグループというインターネット喫茶チェーンが主催しているもののようですが、その他の日の開催イベントを拝見しても大変香ばしい状況となっております。ということで、本日は以前より纏めなければいけないなと思いながら、なかなか実現してこなかったeスポーツカフェと風営法の関係について言及してみたいと思います。

風営法では第二条第一項第三号において、以下のような業態を定義しています。

この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。[…]

スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)
上記は風俗営業法上で一般的にゲームセンターに該当する「5号営業種」と呼ばれる、営業に当たって公安員会の許可が必要となる業態の定義です。そしてここでいうところの「テレビゲーム機」に関しては、更に以下のような詳細定義がなされています。
ブラウン管、液晶等の表示装置に遊技内容が表示される遊技設備で、人間と人間若しくは機械との間で勝敗を争うもの又は数字、文字その他の記号が表示されることにより、遊技の結果が表され、優劣を争うことができるものをいう。
(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準)
この定義を見れば明らかのように、実は風営法が定める5号営業種はそこで提供されるゲームを必ずしも我々が良くゲームセンターで見るようなアーケードゲームに限定していません。上記「テレビゲーム機」の定義は家庭用のコンソールゲーム機、携帯用ゲーム機など多くのゲーム機に当てはまるものであり、店舗を構え、これらゲーム機を設備として提供し客に遊ばせる営業は実は原則的に風営法の規制対象業種となるわけです。

さらに論議となるのが、PCゲームの取り扱いです。我が国におけるeスポーツの盛り上がりと共に、eスポーツカフェなる業態が全国の主要都市において増えているわけですが、その多くがPCゲームを「主」として提供するものであり、外形的にはいわゆるインターネット喫茶と同様の設備を設けて客にゲームをさせる営業を行っています。

現在までの風営法の運用では、インターネット喫茶において設置されている汎用PCは、例えゲーム提供可能な設備であっても、それを風営法の定めるところの「テレビゲーム機」として扱うということはなされてきませんでした。ところが、近年登場しているeスポーツ店は冒頭でご紹介した店舗に見られるように、インターネット喫茶の体を取りながらも、明らかにゲームの提供を前面に押し出す形で集客を始めています。

このような営業の形式をとり始めた場合、店舗内で提供されるPCは例えそれが汎用のものであっても、風営法解釈運用基準の定めるテレビゲーム機と同様の扱いを受けることになってくることは想像に難くないわけですが、現在までのところ警察庁および各都道府県警、もしくは各所轄において近年、営業が増加しているこのようなeスポーツカフェとインターネット喫茶を分ける基準を示した例を私自身は知りません。

また、ちなみにこれと同様にeスポーツカフェで提供されることの多い「他者が行っている競技を観客に見せる」という機能は、これまた風営法で規定されている「遊興」の提供にあたる営業行為と認知されますし、一方で同様に提供されることの多い「ゲームを教える」という行為は、これまた風営法上で規制されている「接待」の提供と見なされる可能性があります。

遊興や接待の提供は、それそのものが単独で提供される場合には忽ち風営法の規制対象となることはありませんが、それらが酒類の提供や夜0時以降の深夜営業とセットとなった場合には、それらを提供する店舗が風営法上の許可取得の義務を負う可能性があります。

この辺りは、世に登場しつつある「eスポーツカフェ」という新業態に対して、未だ法の運用解釈が追い付いていない状況が露呈しているとも言えるわけですが、今後、益々我が国においてeスポーツ人気が興隆し、それらを商材として提供する店舗が増加すれば、その過程のどこかの時点において警察庁あたりから法適用の「ライン」が示されることとなるでしょう。逆に業界側としては、そのあたりを前提としながら未来の業界発展の「画」を今から適切に描いてゆく必要があるでしょう。

ちなみに、冒頭でご紹介したアイカフェグループが行っている「参加費を徴収しながら、上位入賞者に賞金を提供するeスポーツイベント」は、もしその賞金がカフェの営業と関係のない第三者から拠出されているのでない場合には刑法賭博罪にあたる可能性が高く、風営法の適用云々以前の問題となってくるものです。当該グループの皆様に起きましては、今後はもう少し慎重にイベントの実施を行った方が宜しいのではないかなと思います。

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