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青山繁晴議員の前川前事務次官への質問が滑稽すぎる 安倍総理はまだ逃げるのか

閉会中審査が行われましたが、ますます安倍総理の疑惑がはっきりしました。

 その中で青山繁晴議員(自民党)の質問を聞いていましたが、本当に聞くに堪えないものでした。

 まず鳥インフルエンザに始まります。口蹄疫の問題やら色々な重大問題を披露します。
 そして公務員獣医師はわずか9%という使い古された数字を持ち出し、前川氏を攻撃するわけです。

 それに対して特区という方法を用いるかどうかは政策の問題であり、加計学園問題は不透明な中で行政が歪められたことを問題にしていると返します。
 青山氏には反論はありません。

 もともと、このような高度な最先端分野を取り扱うのに、何故、獣医学部の新設なのかということが、本来は一番の問題なのです。

 既存の優秀な大学の獣医学部に研究費をつけた方がよほど効率的に研究が進むでしょうし(大学の自治のあり方から疑問なしとはしませんが)、何よりも公務員獣医師の処遇の改善こそが公務員獣医師の不足問題を解決する唯一の方法です。

 たくさん数を要請すれば、処遇の悪い公務員獣医師のなり手を確保できるだろうという発想自体が誤りです。そのようなことをしたら獣医師全体の質も下がるだろうし、本来、高度な能力を要する公務員獣医師層全体が劣化してしまいます。

 次に青山氏は、定員超過の問題を持ち出します。
 確かに私立を中心に定員超過はひどい状態にあります。
私立の獣医学部の質の維持の現状にも問題 安倍総理が支離滅裂 もう限界でしょ

 23%もの水増し入学が横行しているというのは事実ですが、私立大学が意図的に超過させているのか、合格辞退の数の予測が外れて超過状態に陥っているのかという問題ですが、この定員超過の問題は私学経営のためにはとにかく学生を「多数」確保したいという状況から生まれています。

 本来、定員超過はあってはならないことです。補助金削減の事由の1つとされており、すぐにも是正されなければならない問題です。
 そういった過剰の学生は230名にもなり、加計学園が設定している160名の定員よりも多いではないか、今の数で吸収できているのであれば定員を厳格に運用すれば獣医師が不足するではないかという主張です。

 前川氏は、定員超過の問題と需要の問題とは別で有り、需要に足りていないというのであれば既存の獣医学部の定員増で対処する方法もあり、現に医学部ではそうしてきた、新設では教員を確保することも困難だということもあると述べています。

 そのとおりです。今後も飛躍的に獣医師の需要が伸びるというのであれば、新設も選択肢の1つになりますが、需要が頭打ちという中でさらに獣医学部を新設してしまうとその後の需要に応じた削減が困難になります。特に私学では一定の学生数を確保しないと経営的に困難なわけですから、現状の定員からの削減は死活問題になるわけです。

 実はこれは医学部にもあてはまる話ですが、私自身はその意味では医学部の新設(東北薬科大学、国際医療 福祉大学)も問題があると考えています。

 それはともかく、必要であれば獣医学部の定員増で対応するというのは正論であって、それ自体が批判されるようなものではありません。

 現状では小動物獣医師は過剰気味と言われているのですから、何も定員超過分を抑制したところで大きな問題はありませんし、本当に獣医師の増員が必要ならば既存の大学の定員増で行うのが筋です。一番の問題はこういったことが検討すらされずに加計学園に決まったということにあります。
東北地方の医師不足に医学部新設でうまくいく?

 それで結局、青山氏は、公になっている文書を読めば加計学園が選ばれたのはよくわかるなどと言っていますが、ぐたぐたと持論を展開するだけで何が言いたいのかさっぱりわかりません(この辺りになってくると聞いているだけで苦痛になってきました。))。この問題の挙証責任は文科省だと言い切るのも意味不明です。

 前川氏は、文科省は閣議決定された4条には加計学園は合わないということころで突き返し、それに対し加計学園からの反論はない、このことは議事録を読めばわかるはずだ、その後は、とにかく加計学園に決まった、そこは私にもわからないところがあるという答弁になりますが、これに対する青山氏の明確な反論はありません。

 この間の一連の問題で説明責任が問われているのは政府であり、安倍氏その人なのですが、青山氏には理解できないようです。
安倍氏が多用する「悪魔の証明」 すり替えはダメ 濵門俊也弁護士の見解を検証する

 逆に青山氏は、自分の持論で述べた事実を知っているかという問いに前川氏が答えないことをもって、「知らない」と決めつけていますが、これほど乱暴な議論はありません。持論はあくまで持論でしかなく、評価もたっぷり入っている中で組み立てられた主張を「事実として知っているか」などという質問は質問になっていないのです。

そのような質問に答弁しようとすれば個別にばらして1つ1つ評価加えるなどの作業が必要で有り、短時間で手短に答弁するなどは無理な話です。裁判での尋問では短く切って質問しろと是正を求められるところです。

 「YESかNOで答えよ」と迫る場合も「YESかNOで答えられる問いではありません」という回答にしかならないということです。

 安倍氏が真っ黒という現実の前に、前川氏に難癖をつけてみても意味がないだけなく、青山氏が本気で問題ないと思っているならおめでたい限りです。

この胡散臭い人間関係から何が導き出される?

 安倍氏こそ国会に出てきて説明すべき責任があります。というより、こうやって表に出てこないということ自体で胡散臭い(真っ黒)だということです。

自民・竹下亘国対委員長、加計問題めぐる安倍晋三首相入りの予算委員会開催に否定的」(産経新聞2017年7月10日)

「自民党の竹下亘国対委員長は10日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐる国会の閉会中審査を踏まえ、民進党など野党が求める安倍晋三首相出席の予算委員会開催に否定的な考えを示した。」

 竹下氏の発言は、安倍氏の意向を受けてのものですが、本来であれば安倍氏は「私が国会で説明する」と言うか、「国会への出席は拒否する」と自ら言うべきなのに、自分で言わずに人に言わせる、本当に卑劣です。
 説明できないのであれば内閣総理大臣たる資格はありません。さっさと総辞職してください。

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