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日欧EPA大枠合意発表、19年発効

安倍総理は、昨日6日、欧州連合(EU)のトゥスク大統領などとブリュッセルで定期首脳協議を開き、経済連携協定(EPA)交渉が大枠合意したと宣言しました。

2019年の早い段階の発効を目指します。EPAは、関税を撤廃したり、規制を緩和したりして相互の貿易や投資を活発にする協定です。日本は、メキシコ、シンガポールなど15の国・地域との間でEPAがすでに発効しています。

EUとの間で、日本は農林水産物の一部で市場開放に応じ、EUは日本車の関税を7年かけて下げ、8年目に撤廃するなどとしています。関税を撤廃するのは、EU向け全品目の約99%で、日本の輸入品目でも90%を超える、と報じられています。

EUからの品目では、チーズについて、29.8% の関税がかかるカマンベールやモッツァレラなどに低関税輸入枠を設け、15年かけてゼロにします。ワインは関税を即時撤廃。パスタやチョコレートは10年で撤廃。牛肉と豚肉は、10年でTPPと同じ水準まで引き下げる等です。

日本からの品目では、自動車は7年で関税を撤廃。自動車部品は、大半を即時撤廃。ホタテガイは7年で撤廃、緑茶、しょうゆ、日本酒は即時撤廃等です。消費者にとっては、EUからのワインやチーズなどの価格が安くなりメリットがあります。

また、日本酒や日本のワインなどの販売を促進しようと意気込んでいる人たちがいる一方で、畜産農家などは危機感をつのらせている、とのこと。全体としては、アメリカのトランプ大統領が、保護主義を拡大しようとしているのに対して、日本とEU双方の経済規模を合わせると世界の約3割を占める巨大な自由貿易圏が生まれ、保護主義拡大を抑制する意義があります。

日本とEUのEPAについては、韓国とEUが交渉を始めた2007年に経済界が提言しましたが、当時は自由貿易が推進されていた等で進展しませんでした。今回の交渉は、2013年に始まり、トランプ大統領の誕生、EUの意義の問い直し、日本でも政権の置かれた状況等の事情から、加速されたとみられています。

大枠合意というのは、関心の高い中核的な分野で通商交渉が妥結する状態で、今回は企業と進出先国の紛争解決手続きなど一部の分野が積み残されている、ということです。積み残しの分野を詰めて、2019年に発効させてほしいと思います。世界貿易機関(WTO)が機能不全に陥っている中で、自由貿易を守るためにも、日本とEUのEPAが効果を発揮してほしいと思います。

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