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日々のつまらない仕事に耐えるには

 子どもたちのために――。最新研究によると、これが単純な機械的作業を繰り返す仕事で従業員のやる気を維持する答えであることが分かった。

 自分の仕事が家族を養う一助になっていると感じている従業員は、より生産的で仕事に対する意欲も強い。たとえ自分自身が仕事から得られるものが少ない場合でも、そうした傾向がみられたという。

 この論文の共同執筆者で、米ペンシルベニア大学ウォートン経営大学院教授のアダム・グラント氏(組織心理学)は、「家族を養うというのは人が働く根本的な理由の1つだが、このモチベーションが仕事の取り組み方や仕事ぶりにどう影響するかという研究は、ほとんど行われて来なかった」と指摘する。

 グラント教授と共同執筆者たちのチームは、機械的な会計作業に従事する女性約100人から調査データを収集した。小売店用クーポンの決済処理をする事務所の仕事だ。オフィスは米国とメキシコの国境のすぐ南のメキシコ領内にある。

従業員は米国の小売業者から送られてきたクーポンに印刷されているバーコードをスキャンし、メーカーや小売店が商品の数を正確に数えて分類しているかを確認する。この仕事は、毎日手作業で何百枚ものクーポンを処理する作業を含むため、変化に乏しい。

 研究チームは、女性たちに仕事に対するモチベーションについて尋ねたほか、それぞれが何枚のクーポンを処理したかを追跡した。女性たちはまた、ストレスややる気に関する2週間の調査に回答した。

 この調査の結果、仕事自体は嫌いであるにもかかわらず、非常にやる気があると答え、クーポン枚数を最も多く処理した人は、家族(配偶者、子ども、親、いとこ、またはその他の親族)に深い関与意識を抱いている人だったことが分かった。こういった人たちが1週間に処理したクーポンの数は、家族に起因するモチベーションをあまり持たないと答えた人たちの処理数を10%ほど上回った。

 モチベーションの高さに関わったのは、給与を得ることにとどまらなかった。米国経営学会誌の4月号に掲載されたこの論文の中で、執筆者らは、「アイデンティティーという視点から見ると、仕事ぶりが良い場合、その従業員は自らが責任ある稼ぎ手であり、良きロールモデルであるとの認識を強める」と指摘した。

 3人の子の父親でもあるグラント教授自身、この論文の結果が自らの経験と一致すると述べる。

 グラント教授は、「仕事中に家族について考えることは妨げになるだけだと誤って信じている人が多い。だが、明確になりつつあるのは、仕事のやる気の大半が、最愛の人たちを養いたいという欲求から来ているケースが多いという事実だ」と語った。

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