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それでも預貯金なの?

 日本人の間に浸み込んでいる貯蓄信仰は、岩盤のように固い。 高齢者は言わずもがな、若い人達の間でも預貯金オンリーは多い。

 預貯金で安全確実に財産づくりしていきましょうという教えが、明治の時代からずっと国民を洗脳し続けてきて現在に至っている。

 一国の経済が発展成長期にある間は、いくらでも預貯金に励んでいい。 企業などの設備拡大意欲が強く、国中で資金需要も旺盛だから、預貯金の金利も高い.

 また、国民が預貯金に励むことで、潤沢な資金が産業界に流れ込んでいき、それが経済の拡大発展を促進する好循環となっていく。

 しかし、経済が成熟化していくとともに、国民は預貯金オンリーから脱皮していかなくてはならない。 預貯金にしておいても、なんのプラスもないからだ。

 第1に、産業界にはもうかつてほどの資金需要はなく、銀行や郵便局に集まりすぎる預貯金は行き場を失ってしまい、バブル化しかねない。

 80年代後半の土地や株式投機のバブルが、まさにそうだった。 経済の現場にお金があふれ返って、土地などの投機に雪崩れ込んでいった。

 第2に、国全体に資金需要が減っているので、預貯金の金利も低くなり、利子収入が大幅に下がってしまう。

 マイナス金利の今は論外として、ほんのちょっと前まででも預貯金の金利は年0.02%だった。 100万円を2倍の200万円にするのに3600年もかかってしまうほどの低利回りである。

 そんな預貯金をいくら頑張ったところで、財産づくりなど遠く及ばない。 それに対し、国民は別の財産づくりを考えるべきである。

 第3に、国中でお金があり余るようになると、集金窓口である銀行などの数が多すぎるという問題が発生する。

 いわゆる、オーバーバンキング、オーバーインシュランスの問題で、銀行や保険会社の淘汰がはじまる。 つまり、預貯金は安全でも確実でもなくなっていくのだ。

 これらの問題に、国民は一刻も早く認識を高めるべきである。 ところが、不幸なことに長いことデフレ現象が続いたから、預貯金の価値はむしろ高まった。

 それで、国民の多くは預貯金で大丈夫といった考え方を捨てることなしに来てしまった。 一刻も早く預貯金オンリーから脱皮しないと、いずれ痛い目にある。

 現に、日銀がめちゃめちゃな金融緩和で物価を上昇させようとしている。 完全なるインフレ政策であり、その最大の犠牲者は預貯金なのだ。

 このままいくと、ユデガエルになってしまう。 一刻も早く預貯金から長期投資にシフトした方が、よほど安全だし確実な財産づくりともなる。

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